ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「キング・アーサー」

170622 原題:KING ARTHUR: LEGEND OF THE SWORD 2016 英・豪・米 126分 脚本(複数)・監督:ガイ・リッチー

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お馴染みの話。今回のはCGの凄さを楽しめれば、それで十分。昼から飲酒したので、眠いこと!

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聖剣を引っこ抜く場面。このチャーリー・ハナムという役者は、インパクトが薄い!

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敵役のヴォーティガンを演じるジュード・ローは、この作品ではなかなかキマっていた!

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なんとベッカム様、喋らなければ、そこそこ見られる。

#39 画像はIMDbから。

MacBook Airのバッテリー交換

170621

間もなく購入してまる6年となる本機、やはりバッテリーの消耗が激しくなってきてた。この日に備えて、すでにアマゾン経由、数千円で購入しておいた新しいバッテリーと交換した。

初めてのことで、さすがに緊張した。か細い特殊なネジを使用しているため、そっとだが、力を適度に加えるようにして、本体裏面10本、内部バッテリー5本の極小ネジを取り外して、恐る恐るバッテリー本体を引き剥がし、コネクターを慎重に引っこ抜いて、新品と交換。緊張の20分だった。

これ、マックに持ち込めば2万円はするという作業だから、ずいぶん得した気分で、ついブログにまでアップしてしまいました。

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密閉しているようでいて、結構細かな埃が入り込んでいたので、これもきれいにクリーニング。ああ、清々した。さっきから使っているが、持ちが全然違う!(当たり前だが)

「セールスマン」

160620 原題:FORUSHANDE(イラン語でセールスマンのことらしい)イラン・フランス合作 124分 脚本・監督:アスガー・ファルハディ

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上は英語版ポスターで、一番上に書いてあるのは、「別離(2011)でも、この監督、外国語映画部門でオスカーを取っていることを指している。本作も同部門のオスカーを取っているので、インゲマール・ベルイマンフェデリコ・フェッリーニと並んで、アカデミーで二度オスカーを取った4人目の監督になるとか。

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同監督の「彼女の消えた浜辺」(2009)、「ある過去の行方(2013)も見ているが、どれも素晴らしく、アカデミー賞以外でも国際映画賞をがっぽり取っている。

本作も期待通り、緻密な脚本で、まったくブレがなく、最後まで息詰まるような展開を見せてくれた。

 

舞台はこれもテヘラン(立て続けにイラン映画を見るとは思わなかった)、建物が崩壊するかも知れないから、早く避難しろと言う声で慌ただしく準備する夫婦。二人とも劇団員で、現在上演中のアーサー・ミラー原作「セールスマンの死」(ここから本作のタイトルが)の稽古も佳境に入っている。

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劇団活動とは別に、本業は高校の教師という顔を持つエマッド(シャハブ・ホセイニ)、その傍ら、家探しも加わり、イライラが募る。妻のラナ(タラネ・アリドゥスティ)との間も次第にギスギスし始める。劇団スタッフからの紹介で市心に、古いけどまあまあの物件を見つけて慌ただしく引っ越し。前の住人の荷物もまだ残っているという環境だが、ま、仕方ない。

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そんな時に事件が起きる。ラナがシャワー浴びている最中に、建物の入口のドアを開閉するための装置が鳴る。ちょうど、エマッドが帰ってくる時間だからと、疑うこともなく「開」を押し、ついでに玄関のドアの錠も外して、シャワー室に戻る。

 

エマッドが戻ったのは、事件の後。妻が一体何をされたのか、犯人は誰なのか、警察沙汰にしようとするエマッドだが、ラナはそれを制する。どうせ何の役にも立たないだけでなく、事件がおおっぴらになっちゃうからというのが、その理由。

PTSDの兆候を見せるラナ、犯人探しに執念を燃やすエマッド、そして意外な人物が浮かび上がる。飽くまでもそれ相当の罰を与えようとするエマッド、もう過ぎたことだし、相手が相手なんだから穏便に済ませようとするラナ。この辺り、見事な演出である。

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⬆︎この爺さんを見ていたら、アンドレ・カイヤットの「眼には眼を(1957 フォルコ・ルリ、クルト・ユルゲンス)を思い出した。そう言えば、本作もある意味、復讐劇だから、大いに共通点ありだ。果たして、どちらが被害者で、どちらが加害者なのか!

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呆然とするエマッドを置き去りにして、黙って出て行くラナの表情が哀れだ。

#38 画像はIMDb、およびALLCINEMA on lineから

 

 

「明日へ」日声協 初音ホール チャリティーガラコンサート

170618 

このところ、7/17「海の日のチャリティーコンサート」祝祭合唱団の練習で通っている初音ホール、今日はこのコンサートの会場で、ちょうど開場時間に到着したら、行列が入場し始めたところ。180席が完売だったとか。

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正味2時間半の、大変充実した内容で、大満足!当方が知らないだけで、世の中には立派なか歌手のなんと多いことよ!第1部でロドロフォ、第2部でヘンデルメサイヤでソロを歌った倉石 のうまさが光った。

 

第3部は大御所の登場。佐藤しのぶを聞くのは、昨年、同じ舞台に立った「海の日のチャリティーコンサート」(16.7.18)以来だが、相変わらずのオーラの凄さは大したものだ。還暦近い人とは到底思えない。

 

歌の技術もいろいろ工夫されているようで、最盛時とは違う手法で満員の会場をうならせた。メリハリの利かせ方が至極巧みで、特に2曲目に歌った「約束」でそれが遺憾なく発揮された。この歌、聞いたことはあるが、しみじみ聞いたのは初めて。ジャズピアニストでもある前田憲男の作曲と知って、別の驚きがあった。しかし、ジャズ的ではもちろんなく、日本の歌曲とも言えず、むしろシャンソンのような響きという印象を持った。

 

原直子カルメンだが、もう付け加えるべき賞賛の言葉はない。この域になると、もはや存在そのものが偉大としか言いようがない。

 

そして、監修と公演監督を務めた高橋啓、暖かい人柄を感じさせるトークもだが、歌も、実に味わい深い!2曲目の「世界で一番美しい女」は、かつてサンレモ音楽祭で2位となり、当時の人気バリトン歌手、チェーザレ・シエーピも歌ったという説明。この人の歌を聴くことがなければ、オペラに興味を持つことがなかったかも知れないとまで告白していた。(調べてみたら、この曲、1957年、マリーノ・マリーニが作曲したのだが、サンレモ音楽祭での入賞記録はない。高橋の記憶違いか。ただ、確かにチェーザレ・シエーピはこの曲を歌っている。)

なお日本にはこの楽譜がなく、伴奏ピアニストの森島英子が高橋のために楽譜にしてくれたと、嬉しそうに語っていた。いい話だ。

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終演後、生憎の雨の中、出演者がお見送り。左端はバリトン土屋繁孝、隣はメゾソプラノ金子紗弓

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左からメゾソプラノ安藤郁子、ソプラノの辛島安妃子、そして同じく醍醐園佳。シャッターを切った瞬間、持っていた折り畳み傘を落としたため、珍しい表情となった。(失礼しました!)

#27 (文中敬称略)

オペラ「夕鶴」@曳舟文化センター

170617

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つうのアリアは何度か演奏会で聞いたことがあるが、オペラそのものを見るのは今回が初めて。すでに昭和28年の初演以来、800回を超える公演回数を誇るとか。日本が作った本格オペラでは、群を抜いた存在だ。もちろん海外でも上演されている。

團伊玖磨の、いかにも日本情緒を感じさせる美しいメロディーが、随所に散りばめられているが、いかんせん単調になりがち。独立して歌われるアリアも、つうが歌う「与ひょう、わたしの大事な与ひょう」一曲だけということで、オペラとしては、今ひとつ盛り上がりに欠けるのは否めない。そのせいかどうか、気づいたら周辺でもかなりの聴衆が居眠りをしていた。

木下順二作の物語はあまりにも知られており、登場人物も少ないので、オペラ入門編には向いているだろう。海外での評価はどのようなものなのか、外国人にどのように理解されるか、大いに気になるところだ。

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与ひょうを演じた青栁素晴は、一昨年だったか、遠くマケドニアまで出かけて、この与ひょうを数回演じてきているらしい。彼はドイツもの、イタリアものなど、器用にこなすが、こうした和ものの代表格とも言える夕鶴での本役、人の良さそうで、純粋な心根を持った与ひょうもまさにぴったりで、はまり役になるのではないか、そんな感想を持った。

さて、肝心のタイトルロールの稲見里恵、舞台姿も大変チャーミングで、歌唱ももちろん文句なし。ただ、この役、中低音部が結構多くて、ややもするとオケの音響に消されがちで、もったいない気がした。できれば、イタリア系の演目をぜひ一度聞いて見たいものだ。

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稲見理恵は、本公演主催者、オフィス・アプローズの代表者で、オペラ公演の他、合唱指導や文化センターの講師など、活動は多岐にわたっている。

もう一人、惣ど役のバス、佐藤泰弘だが、初めて聞いた時も、その低音の響きに驚いたことがあるが、好き嫌いは別として、かなり深く印象に残るバスの一人だと思う。なんとも表現しにくい、ビリビリ、バリバリと響く声質である。

本公演の演出を担当したのは、元NHKの敏腕プロデューサーの杉 理一(85)。今から54年前もうのNHK招聘イタリア歌劇団公演の際は、裏で陣頭指揮をしていた方で、ついでながら「青い山脈」に出演している杉 葉子は三つ上の実姉。確かに要望はそっくり。

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何しろ54年ぶりだから、当方はしっかり覚えているのだが、自己紹介しても、当時一介の学生通訳のことなど覚えているはずもなく、撮影をお願いすると、盛んにテレておられた。

#26 (文中敬称略)