121027 今年8月、ザルツブルク祝祭大劇場での公演「ラ・ボエーム」が先日テレビ放映されたが、アンナ・ネトレプコvs.ピヨートル・ベチャワの組み合わせはいいとして、問題は演出と舞台装置。かなり印象の異なるものに変貌しちまったよ。ダニエル・ガッティ指揮、ウィーン・フィル。
第2幕は何とパリの立体地図。先日宿泊したゲネゴー通りも見える。
こうした建物は相当堅牢に作られているらしく、人がのっかってもびくともしない。
マルチェロも建物に座って寛いでいる。
⬆このミミのいでたちはどうでっしゃろう。少しおふざけ過ぎじゃないでしょうかね。左のベチャラも、最初は誰だか分からないほど。
Pの字をつけたパルピニョル、宙づりで登場。まるでスパイダーマン。
泣かせる第3幕も雪の場面からいきなりこうなっちゃうとは!ぶち壊し。ダミアーノ・ミキエレットの演出は不発かな。でも、2幕、3幕の終わりはPARISだけにスポットが当たって幕。どういうテクニックか分からねど、1幕と4幕では、背景のガラス面に水滴がついて、時々落ちて行くような映像が1幕にあり、最後は、裏側から指でMIMIを背景一杯に書かれるという趣向。面白い。
それと時代考証。現代に置き換えているから、ヴィデオカメラが登場したり、ショナールは明らかにiPodらしきものを聴いていたりする。それなのに、マフが出て来たり、食い物も飲み物もろくになく、しょっちゅう腹ぺこ状態。それってちょっとヘン。
因にこの公演、下は25ユーロ(2500円)から最高の席は400ユーロ(4万円)は、お手頃価格。
ひと頃、ネト子は一文字眉毛のロランド・ビリャソンと組んでたが、最近、彼を見切ったのかねー、もっぱらポーランド人とばかり。メキシカンよりポラッコの方が息が合っちゃったりしてね。よく分からん。ネト子、太って寸(ずん)胴になった分、声が太くなって、ミミにはやや不向きではないかな。