121126 紀尾井ホール
後援会所属のエスイロホ氏に誘われて、雨が上がった紀尾井町へ。これぞ大岩千穂と,
唸らせるほど見事な上演だった。
広くもない舞台奥に大きな白い屏風が二枚。下手には伴奏ピアノという、シンプルな舞台。白い打ち掛けの蝶々さん、オフホワイトの海軍服が似合うピンケルトン、黒い礼服を着用したシャープレスの第一幕。巧みな編集が光る。
最近は字幕技術が向上し、あらすじの紹介など、うまいこと見せてくれるようになった。端折った部分はすべてこれで理解されるような流れ。
小柄で上品なお顔の大岩千穂さん演じる蝶々さん、歌も演技もさすがで、ついつい感情移入してしまう。一方のピンケルトン役の笛田博昭さんもどうどうたる体格で、声がまたすっごい!以前聴いた時よりずっと冴えた、立派な声だ。シャープレス、黒田 博さんは、今更ながらの定評ある落ち着いた演唱だった。
第二幕もたっぷり聴衆を魅了してやまない。スズキとの花の二重唱、やがて来る悲劇の前に情感たっぷりに。スズキ役牧野真由美さんもどっしりした自然な演技、歌もすこぶる聞き応えあり。Tu, tu, tuのラストも見事に決めてくれた。Brava, Braviの嵐だったことは言うまでもない。
伴奏と言っても、この方にかかれば、その域を十分越えてマエストロだからね。ピアノの河原忠之さん、Bravissimo!
⬆エスイロホ氏撮影(愚亭が帰ったあとに、キャスト陣がご挨拶でロビーに出て来られたとか。う〜ん、残念!カメラ持参していたのにー!)
#88