ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「恋のロンドン狂騒曲」

121210 有楽町TOHOシネマズ・シャンテ・シネ 原題:You Will Meet a Tall Dark Stranger 米・西 98分 監督・脚本:ウディ・アレン、出演:アンソニー・ホプキンス(86)、ナオミ・ワッツ、ジョッシュ・ブローリン、アントニオ・バンデラス  2010年作品を今頃?

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大体予想通りの展開だが、随分笑わしてくれた。ウディ・アレン(77歳)、さすがである。この年齢で、こんなに若々しく、瑞々しい作品を作り続けるエネルギーに脱帽である。

ちょっと比較するのも妙だが、北野武の「アウトレージ・ビヨンド」には、出演の売り込みで有名俳優が列をなしたそうだが、アレンの場合も、多分これに似たような現象なんだろう。これだけ有名俳優を惜しげもなく使える監督は余りいないのではないか。

高齢の夫婦と一人娘夫婦、2組4人がロンドンを舞台に繰り広げる、少々ドタバタの群衆恋愛喜劇。4人が4人とも現状に不満で、何か新しいきっかけをつかみたくて、ジタバタする様子が、巧みに描かれて、ひたすら笑ってしまう。

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蛇足ながら、さすが英国生まれのワッツのブリティッシュは堂に入ったもの。それに引き換え、最近、米映画に出ずっぱりのイギリス人のホプキンスは英語を忘れてしまったかのようだ。ブローリンの野卑な感じもなかなか。頭でっかちでこんな胴長で不格好だったとは。

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⬆インチキ占い師に入れあげている、亭主に離婚されてしまった母親ヘレナを演じるジェマ・ジョーンズ(70)もいい味出している。それにしても、アル中かと思えるほど、4人ともしょっちゅうウィスキーを飲むシーン、極めて多し。それもストレートで、ボトルから口のみだからね。

それと、原題だが、そのうち誰かいい人に巡り会えるよ、というような決まりきった言い回しがイギリスにあるようだが、これもこのままでは邦題には不向き。で、ややステレオタイプで定番過ぎるが、こんな日本語タイトルになってしまったようだ。

#88 画像はALLCINEMA on lineから