ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

ニュー歌舞伎座へ

130611 新装なった歌舞伎座へ、遅まきながら行ってきた。

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午後の第二部を見た。1階後列中央ブロック。ちょっと舞台から遠いが、それでも全体がよく見渡せる位置で、まずまず。こういう席でも15000円だからねぇ。それも売り出しと同時に予約したのに。

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やはり海老蔵の人気は凄い。兄、十郎を演じる菊之助が気の毒なほど。もともと、五郎の方が大振りな荒事なのだから、仕方ないとは言え、だ。にらみを随所に入れ、やんやの喝采。ただ、昨日はかけ声がまったくかからなかったのは何故か。玄人筋がいなかったのか。

それにしても歌舞伎の舞台での色彩の妙はどうだろう。元来、日本人って、色彩感覚が極めて優れていたということだろう。組み合わせも見事だし、思わずため息。

歌舞伎座にひんぱんに来ていなければ、新装後の館内構造の違いがよく分からない。床傾斜が上手くとってあって見易いのは事実。前の席の背に液晶端末(1000円で借りられる)を付ければ、目で解説が楽しめる方式は新しい。

伝統総合芸術として、オペラとつい比較してしまうが、どちらが上とか下とか言うのは無論ナンセンスで、両方とも素晴らしいのだ。入場料もよく似ている。2時間半ほどの内容で特等席が22000円、1等20000円というのは、オペラの海外引っ越し公演よりは安いが、国内の、例えば二期会の本公演のそれより少し高いという印象だ。

次回はたまには特等席を奮発し、その後は、逆に3階席にしてみようかとカミさんと話している。他に幕見席という、言わば天井桟敷が2000円の自由席で、立ち見になる可能性もあるところ。若い人はこれで十分だろう。とにかく、もっと歌舞伎を見るヤングが増えないとねぇ。それはオペラの本場のイタリアでも同じ悩みだろう。