ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ルーブル美術館展」と「岩合光昭写真展」

130821 超忙しい一日だった。先ずは恵比寿の東京都写真美術館へ。

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1階の深海の超巨大イカは既にテレビで見ているのでパス。3階➡2階➡地下1階と順に鑑賞。岩合光昭の猫とライオンを対比させて展示した傑作集が面白かった。

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ライオンは大きな猫、猫は小さなライオンと見立て、無数の写真群から似たポーズを選び抜いて、並べて見せているが、なるほどそっくりの生態ぶりが鑑賞できて興味が尽きない。⬆こうして見ると、猫の目は顔面積バランス上、ライオンのそれより随分大きいことがよく分かる。

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植田正治「妻のいる砂丘風景」

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ロバート・キャパの余りにも有名な一枚。ノルマンディー上陸作戦

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これもアンリ・カルチエ・ブレッソンの有名なショット

写真美術館を後にして、恵比寿から上野へ回る。東京都美術館へ。3時半頃だったが、「ルーブル美術館展」の入口付近は依然大混乱の様子。そこで先に福田美蘭展へ。

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これは面白企画展とでも言えようか、さまざま工夫を凝らした独特の美蘭ワールドを構成していて、楽しいこと、この上なし。古今の名作をパロディー化している訳だから、邪道と見る向きもいるんだろうが、彼女流の創作であるから、立派な美術作品である。

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⬆はモナリザが休憩している場面。愉快な想像が果てしない。

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G.W.ブッシュも、相手がキリストなら、話を聞かない訳にはいかないよね。

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会場の床に置かれた名画。この作品は踏まれるために制作された。いざ踏もうとすると、かなりのためらいを感じてしまう。

他に、雪舟の水墨画にANAのB-787を飛ばしてみたり、絵の中央部に蝶番をつけて折り畳めるようにして展示したり、またヴェラスケスのラス・メニーナス(宮廷女官)に登場するモデルたちを横から見たところを想像で描いた作品なども興味が尽きなかった。

さて、4時半になったので、そろそろ混雑も収まった頃かと「ルーブル美術館展」へ。列はなかったが、内部はまだ結構人の群れが。

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しかし、ルーブル美術館展とはよくぞつけたタイトル!確かにいずれも同美術館所蔵のものに違いないが、実際に同美術館へ入館したら目もくれない作品ばかりだ。看板に偽りとまでは言わぬが、何ともはや、しまらない展示品である。勿論、いずれも貴重なものだろうが、それは考古学的見地から見ればの話で、一般人には馴染みの薄いものだろう。それにしては、みな熱心に解説を読み、しっかり鑑賞していて、ちょっと感心してしまった。

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《赤像式クラテル:エウロペの略奪》前360年頃

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《アルテミス、通称「ギャビーのディアナ」》100年頃

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ジーン・エティエンヌ・リオタール《トルコ風衣装のルヴェット氏とグラヴァーニ嬢》1740年頃

いやぁ、今日はさすがに疲れた〜〜〜。やっぱり美術館のはしごはやめた方がいい。