ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

TBSK管弦楽団第2回定期演奏会

131020 メゾソプラノ堀 万里絵さんが出演するというので、雨の中、歩いて会場のアプリコホールへ。やはり雨がたたってか、会場は入場無料にも関わらず7分ほどの入り。

この管弦楽団は初めて聴くが、首都圏にある14もの大学・大学院からの寄せ集め部隊。この楽団名、気になるところだが、Technical and Broad Sound by Kinds of Peopleという、よく分からない英語の頭文字だが、要は、様々な大学出身の楽団員で、編成や難易度の観点から普段余り大学オペでは演奏出来ないようなプログラムで、共に音楽を創っていこうという、結構熱い思いで結成されたようだ。ま、相当気合いが入っているのは確かだ。

演奏も、確かに2回目にしては、かなり上手いと思う。今回はフランスものだけで創ったプログラム。

死の舞踏(サン=サーンス

歌曲集シェラザード(モーリス・ラベル)堀 万里絵さん、熱唱。

魔法使いの弟子(ポール・デュカス*)

海 (クロード・ドゥビュッシー)

の4曲。プログラムにはサン=サーンスのみ苗字しか記載されていないが、名前はカミーユなので、これを入れないと、他の作曲家とバランスが取れないよ。

*Paul Dukasは仏人ゆえ、デュカと発音するのが一般的だと思うのだが、本人がSをつけて発音していたとする説もあるから、これでセーカイなんだろう。ナタリー・デッセーじゃなくドゥセ同様、本人が発音するなら、それに従うまで。

しかし、フランス音楽というのは、あまりドラマティックなものを少なく、どちらかと言えば単調なものが多く、失礼ながら、眠くなるのも少なからず。

終演後、久世武志マエストロは、チェロの首席と副主席に握手を求め、チェロ・セクションを真っ先に立たせて喝采を浴びさせた理由がよく分からない。寧ろ、今回の演目で頑張ったのは管楽器だったと思うのだが。とりわけ、ファゴットクラリネットの頑張りは十分賞賛に値すると思う。

魔法使いの弟子」は代表的な標題音楽で、ディズニーの「ファンタジア」で10回以上も見、聞いているから、どうしても映画の各シーンが甦ってしまう。あんな名作を1940年にアメリカは作っていたんだから、改めて驚嘆あるのみ。そんな国と戦争するだなんてねぇ。

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