131111 現在国立新美術館で開催中のこのクソ長い名前の展覧会へ。六本木駅を出ると雨。予報でそんなこと言ってなかったのに。最近の予報は、その日の天候も当てられない情けなさ。
さて、切符を買う寸前に、「待てよ、どこかで見たような」と思いつつ・・・¥1500を払った。
このオランダの美術館、名前は昔から知っていたが行ったことなし。従って、大半が今日初めて見る作品。油彩を中心に74点を同館から借り出している。他は国内の美術館から借り出して全部で丁度100点になるように展示されている。章立ては以下。
第1章 印象派の筆触
第2章 スーラとシニャック 分割主義の誕生と展開
第3章 ゴッホと分割主義
第4章 ベルギーとオランダの分割主義
第5章 モンドリアン 究極の帰結
まぁ、要するに印象派がどうして誕生して、それが更に色彩分割に発展(?)、行きつく先に何が出て来たかという、その流れを紹介したかった企画展でしょう。そこへクレラー=ミュラーから大量(?)に借り出すことに成功したので、これをベースにして、国内からそれらしき作品を探し出し、一緒に展示したという、結構意欲的な企画だと思うね。
絵の具をこねまわしてキャンバスに混ぜた色を乗せるより、元の色はそのままにしてキャンバスに並べ、見る側が脳内で混ぜてみるとどうなるか、という科学的分析が出発点の様子。そうした理論に深く傾斜したのがスーラであり、シニャックであり、更にはベルギーやオランダにも分割主義者が次々に誕生し、最後(?)は、モンドリアンの極めて大胆かつ精緻な作品へ。久々に面白い展覧会だった。
モネ、「藁葺き屋根の家」 上原近代美術館蔵
スーラ、「グラヴリーヌの水路、海を臨む」 (注:グラヴリーヌとはカレーにある水路)
シニャック、「ダイニングルーム」
スーラ、「ポール=アン=ベッサンの日曜日」 (注:コタンタン半島付け根、英仏海峡に面する小さな港町)
ゴッホ、「レストランの内部」 壁面などに鮮やかな点描が見られる。
ゴッホ 「種まく人」点描画法、奥に行くほど細かい点を使用しているのがよく分かる。
テオ・ファン・レイセルベルヘ「庭園に集う家族」
モンドリアン 「コンポジション No.II」となり、そして
これが100点目の作品で、この後は出口。
こう言っちゃ身も蓋もないが、国内所蔵作品には残念ながら、余りいいのがない。クレラー=ミュラー所蔵の作品群はさすが素晴らしい!
帰宅したら、恐れていた通り、この展覧会の招待券が。