ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「悪の法則」

131118  原題:COUNSELLOR  さすがリドリー・スコット、ちょっと分かりにくいけど、洒落た作品。また出演俳優陣が豪華。言わばチョイ役にブラピやブルーノ・ガンツをもってくる辺り、さすがだ。

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主役、カウンセラーと渾名で呼ばれる有能な弁護士は、恋人ローラ(ペネロペ)に夢中だ。間もなく結婚を申し込むつもりで、3.9カラットのダイアモンドをわざわざアムステルダムまで行って、買ってくるほど。仕事も順風満帆。

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好事魔多し、ちょっとした金儲けのつもりで、仲間の、ド派手好みの腕っこき実業家ライナー⬇(バルデム)の甘い囁きにに乗ってしまったばっかりに・・・。まさかの麻薬取引に手をだしてしまう。

冒頭、真っ白なシーツの下での二人の絡みのシーンで始まり、最後は真っ赤なドレス姿のローラが、ブルドーザーで・・・。かなり意識した色使いも見所の一つか。

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主役を残してほとんどがあの世へ送られる、そして一番のワルが、ライナーの同棲相手だったとは。エンディングはちょっと狐につままれたような。

テンポはいいし、飽きる場面はまったくないと言えば嘘になるが、画面からほとばしる牽引力は大したもの。ちょっとポエティックで、また哲学的なセリフが多いのが気になるところで、原作者、あるいは監督のメッセージだったのだろうか。

これまで準主役の多い、ドイツ生まれのマイケル・ファスベンダーが主役を演じた。真面目で、一見キレ者風のしたり顔が、この役にはピッタリ。

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また、ペネロペとキャメロン⬆の競演が楽しい。ペネロペはキャメロンより二つ年下だが、顔も体型もやや衰えが見え始めているのが残念。ペネロペは純然たるスペイン人だが、キャメロンもDiazというファミリーネームが示す通りヒスパニック系。本作でのエンディングはまったく対照的。

ラスト近く、ブラピの殺され方がねぇ、ちょっと正視に耐えないから、要注意かな。

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#94 画像はIMBDとALLCINEMA on lineから