ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

音大オケ・フェスティバル

131201 ミューザ川崎

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ミューザで開催するこのシリーズには、毎年出かけている。入場料が安いこともあるが、アマオケとは言え、音大の現役奏者集団だから上手さには定評があるのが理由。

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主演目の前に必ずファンファーレの演奏があり、これも現役学生の作品を演奏するのが恒例らしい。しかも東邦音大演奏の前に芸大のファンファーレ、後半はその逆と、たすき掛けにしているのが面白い。演奏後、客席にいる作曲を立たせて、皆で称えるのも恒例だ。

冒頭の向井 航(わたる)の作品、「三郡金管アンサンブルと尺八のためのファンファーレ」は、なかなか異色の力作。和太鼓(平太鼓というらしい)X2と尺八という、和と絡ませたところが素晴らしい。尺八を演奏した女性奏者、和装も決まっていたが、演奏も見事!

本演奏では、東邦音大の力演もさることながら、芸大の「惑星」には脱帽あるのみ。この曲、普段iPodではよく聞いているのだが、生演奏は今回が初めて。こういう作品は生で聴かないと、金管、パーカッションが大活躍なので、作曲家に失礼かと思ってしまうほど。管弦、更にはパイプオルガンも加わっての重低音は生で聴かないと無理。

皆、さすが音大、それも天下の芸大ゆえか、熟達の奏者のレベルの高さには驚嘆あるのみ。とりわけ首席ホルン奏者(女性)は、すぐにも有名プロオケに採用されてもおかしくないほどの力量ではないかしら。

それしても、普段余り見かけないアルト・フルート、バス・クラリネット、コントラ・ファゴット、バス・オーボエコールアングレチェレスタユーフォニアムがいて、加えてフルート4管(ピッコロ持ち替え2、バスフルート持ち替え1)、ホルン7管、それにハープ2台、タンブリン,鉄琴、ティンパニー2組、その他の楽器も普段見るより多く並び、100人もいるかと思うほどが、舞台から溺れ落ちそうに居並ぶ姿は、誠に壮観。

この組曲のラストには、女声が舞台裏からきれいなハーモニーを響かせる「海王星・神秘主義者」が。今回は芸大声楽科有志合唱団として24名がカーテンコールで舞台上段に姿を現し、盛んに喝采を浴びていた。

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