ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「NHKニューイヤー・オペラ」、テレビ鑑賞

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一時期、NHKホールまで出かけていたが、このところ、ずーっとテレビ鑑賞に甘んじている。今年の出演者もまず順当なところだろうけど、やはり「あー、この人は・・・」とNHK好みが垣間見える。もう少し選択肢の幅を広げて欲しいものだ。

別にこの番組に出なくても、上手い人も将来有望な人も、それこそゴマンといるけど、この舞台に登場できるのは、ステータスとまでは言わないが、全国区で名前が売れることは間違いないし、やはり歌手にとっては垂涎の公演かな。

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合唱陣も豪華で、二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部とそろい踏み。知っている顔、少なからず。⬆は幸田浩子で、「公爵様、あなたのようなお方は」この人とメゾの林美智子は、NHKの評価が特に高いと、愚亭には思える歌手。それぞれ2つの演目に登場。

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舞台も、年々豪華で、これを見るのも、この公演の楽しみの一つ。トスカから「星は光りぬ」by 錦織健

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両側の花も假屋崎省吾の作品。今回は花がテーマで、みんさん、花を持って歌わされていたが、トスカに限らず、邪魔で途中で放り出したくなったのではないかな。

⬆は初登場、カウンター・テナーの藤木大地。確か去年は某コンクールで大賞を受賞したけど、さっそくここに登場してくるとは凄い!

ウンター・テナーは、演目が限られるところが辛いね。これは、一般的にはメッゾが歌う、「タンクレーディ」(ロッシーニ)から「君がこの心を燃え立たせ」。尤も、タンクレーディは男だから、寧ろカウンター・テナーで正解なんだろう。

解説によれば、ロッシーニがこの作品を作った頃、丁度カストラートが禁止され、やむなくコントラルトを配して上演したというから、今日の演奏はロッシーニ自身はきっと喜んでいるに違いない。

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森麻季、「ルイーズ」から「その日から」 特に好きな歌手ではないが、上手さには定評が。

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司会は、もっぱらBSで活躍する、日台ハーフの鎌倉千秋さん。キリっと理知的な話術で、さすが見事な進行ぶり。(紅白でのあの人とはえらい違いだ。)

假屋崎省吾は、余程嬉しかったらしく舞い上がり過ぎ、喋り過ぎ。隣のライナー・キュッヘルさん、奥さんが日本人で、日本語も喋れるということだが、かなり緊張したか、ちょっと気の毒だった。

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与儀巧と安藤扶美子。成長著しい安藤さんのラウレッタも素敵だった。

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珍しいスリーショット。「椿姫」から「乾杯の歌」左端は貫禄の佐々木典子。この方もここには欠かせないベテラン歌手。右の砂川涼子は、ご主人と同時出演の快挙達成。おめでとうございます!

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⬆同じく「乾杯の歌」。カウンターテナーだから女性パートを歌う藤木大地。隣は赤い衣装がいつもよく似合うベテランの腰越満美。今回はロザリンデ役でチャルダッシュを。魅了される。

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林美智子の表情がいいね。

今年の演目、ほどよくバランスが取れていたし、何より、やはり、ここに出て来る人たちは、皆、本当に上手いなぁ〜、と感心するのみ。Bravissimi!!