ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

ミューザの定演で、中村紘子を聴く。

140112

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久しぶりに中村紘子さんを聴いたが、やはり素晴らしい。ショパンも、アンコールで弾いたシューベルト即興曲90-2も、圧倒的な表現力で、感動。カーテンコールの回数もハンパでなかった。東響のコンミス大谷康子さん、例によってソリストへのオマージュを熱烈に行う人だが、今日は更に熱狂的。どうもお二人は普段から仲がよろしいらしく、何度も握手と、何事か会話をされていた姿が印象的。

桂冠指揮者、秋山和慶の「新世界より」は、遅すぎず早すぎず、ピッタリしたリズムが心地よく、いつになく感動、殊に2楽章では、例のコールアングレの出だし、更に後半、弦楽第一プルトだけによる演奏場面では、何故かウルウルしてしまった。

マエストロが指名して喝采を浴びさせた演奏者は、まずもちろんコール・アングレの篠崎隆、ついで首席ホルンのジョナサン・ハミルの二人。ハミルさん、高音域が美しい!!第4楽章後半の、一番の聞き所と、その後の難しいプレスティッシモへ移行する短いパッセージを見事に吹いてくれて、大満足。

今日は、第一バイオリンの後ろ、マエストロを左真横から見下ろす2階最前列で、視覚的にはベストのポジション。ピアノも左手の一部が見えるから、まずまず良い席だった。新年初の定演ゆえか、5階まで超満員だった。

そんな中、最後に演奏したラデツキー行進曲、ウィーンに倣ったのかも知れぬが新年の華やいだ雰囲気がホール一杯に広がり、楽しいコンサートになった。

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