ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「恋するリベラーチェ」

140302 原題:BEHIND THE CANDELABRA(《枝付き》燭台の向こうで)118分 原作:スコット・ソーソン 米 [監]スティーブン・ソダバーグ [出]マイケル・ダグラスマット・デイモン、そしてあら懐かしや、デビー・レイノルズとは!!リベラーチェの母親役。誰だろう?この可愛いおばあちゃんをやってるのは、と見ている時は気付かず、後で知った次第。そりゃそうだ、今や彼女も81歳!

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希代のレジェンド・ピアニスト、リベラーチェ - Wikipedia(発音はリベラーチ)の60歳頃から亡くなるまでの8年間ほどの話を描く。ド派手なコスチュームで、ラスベガスのエンターテインメント・ワールドを華々しく風靡したリー(彼の通称)の表と裏の顔を、マイケル・ダグラスが見事に描き出す。ダグラスの怪演振りが一番の見ものだろう。⬇次から次へと変わる彼の豪華衣装もまた見もの。

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ゲイ仲間の紹介である日、楽屋を訪ねた若きスコット・ソーソン(原作者)に一目惚れしたリー、動物に詳しいスコットに愛犬を診てもらうという名目で、家に呼び、二人はすっかり意気投合。気がつけば、濃厚な愛人関係という訳だが、まだ先があるスコットにはやがて極めつけの豪華な生活にも飽きが。またリーに近づく「同業者」にも我慢がならない。そして破局!それに年齢差、40だもの。

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何年か後、今や一介の郵便局員になっているスコットへ一本の電話。久しぶりに聞く元愛人の声はしわがれて弱々しい。乞われて訪ねると、余命幾ばくもない痩せさらばえた別人のリーの姿が。

 

いくらプロとは言え、よくあんな演技ができるものと、感心というより呆れる方が先か。「ブロークバック・マウンテン」でも味わった、あの何とも言えぬネットリした感覚が、見終わった後もつきまとって・・・いや、たまらん。

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マット・デイモン、前半と後半では10kgぐらいは体重が違っている筈。容貌も丸みを帯びた前半から、顎のとんがった後半へとえらい様変わり。メイクもあるだろうが、ダイエットしたことは間違いない。

 

母親役のデビー・レイノルズは、若い頃、実際のリベラーチェとはご近所同士でよく知っていたし、母親にも何度か会っていたとか。彼女の強い訛を覚えていて、この作品ではそれをふんだんに使って楽しんだらしい。ついでにマイケル・ダグラスも直接本人には会っていないが、何度か見かけたということだ。

 

全編、キンキラキン、目も眩むようなシーンの連続で、かなり目が疲れる。こんな作品はハリウッドでしか作れない。いやぁ、お二人ともおつかれさんどした!

#19 画像はALLCINEMA on lineから