ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ダラス・バイヤーズ・クラブ」

140304 原題もDALLAS BUYERS CLUB 117分 米 [監]ジャン=マルク・ヴァレ(この人、「ヴィクトリア女王 世紀の愛」しかこれまで撮っていない仏系カナダ人)

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今年度のアカデミー賞で、主演,助演男優賞の2冠に輝いてしまった。確かに、主演、マコノヒーの演技は壮絶そのもの。なにせ20kg以上減量して臨んだというから、激やせぶりがいかにもの凄かったか想像に難くない。

 

(そう言えば、クリスチャン・ベイルも「ザ・ファイター」では「誰だっけ、この人?」と思わせるほどの痩せ方だったな)俳優という職業もほんとに大変だ。ただ、元々筋肉の塊のようなボクサーなどと違って、大幅な痩せ方にもなにか秘訣があるとか。

 

それはともかくとして、これも実話に基づく話。今回アカデミー賞にノミネートされた作品の半分以上は実話が元になっていたとか。

 

舞台はテキサス州。酒と女とロデオにしか興味のない電気工ロン(マシュー・マコノヒー)、ある日、病院でHIV陽性の判定が下り、余命30日という、よもやのご託宣。自分はゲイではないし、そんなばかなと思うが、そう言えば最近、余り体調がよくない。

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⬆落ち窪んだ眼窩、鋭角な頬の稜線、それでよく演技できるだけの体力が残せたものと呆れるばかり。左のレトも見事な女ぶりで、彼らを眺めるだけでも価値のある作品。

 

それでも、そんな診断結果は断固受け入れることなど出来ない。心配になったロン、さっそく図書館に足を運び、徹底的にエイズに関する情報を仕入れる。

 

すると米国では未承認だが有効な薬がメキシコで入手可能なことを知りさっそく現地入りしてごっそり仕入れ、入院中に知り合ったゲイのレイヨンジャレッド・レト)と一緒に、クラブを立ち上げ、エイズ患者対象に薬を売りさばく。

 

その他、有効と思われる薬を求めて世界中を飛び回るが、突如画面に渋谷のスクランブル交差点が映し出される。そう、日本にまで薬を求めてやってくるロン。在米日本人を使って、セット撮影しているらしく、妙な発音の日本語が飛び交うシーンがなんとも滑稽

 

当局に目をつけられながらも、徹底的に州権力を相手に戦い、ついに勝利を勝ち取る。そして、30日どころか延々7年も生き延びると言う奇跡を起こす。

 

 

#20 画像はIMdbとALLCINEMA on lineから