ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

小曽根真ジャズ入門講座@アプリコ小ホール

140420

f:id:grappatei:20140421100221j:plain

なかなか面白い2時間半だった。トーク8割、演奏2割という配分。この人、トークがまた巧みで、聴衆の心を掴むのがまことにお上手。会場は中年女性が多かったように見受けられた。

前半はもっぱらそもそもジャズとは?というところから説き起こし、勿論演奏を軽妙に織り交ぜながらで、聴衆を飽きさせない進行は見事。

後半は、聴衆からの質問を受け、それに答えながら話を膨らませるという手法。かなり哲学的な話も含まれていて、唸らせる。

40年ピアノとふれあっているそうだが、独学と断言しているから、余程才能に恵まれた人なんだろう。クラシックにはまったのが40になってからというところも面白い。ジャズとクラシックの垣根はあって、ないようなものと言い切る。ジャズはとりあえず楽譜らしきものはあるにしても、即興が許されるところにその醍醐味がある。

だから、演奏家に多少の”ひねり”が任されるモーツァルトは楽しいが、それを冷たく突き放すベートーベンは面白くないようだ。

最後の質問に、「君が代」をジャズで演奏して欲しい、というのがあり、一瞬だけだが、ためらいがあって、「いや、そりゃ簡単ですよ!」と言いつつ弾き始めた。最初はバラード風、そしてスィング風のアレンジも、それは見事で、拍手喝采。

最後に自分自身が作曲した「リボーン」を弾いて幕。

#15