ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「テロ、ライブ」

141002 何となく据わりの悪いタイトルだが、原題通りらしい。

韓国で大ヒットしたということだが、さもありなん。こんなに痛快な作品とは思わずに見たから、大いに得した気分だ。監督キム・ビョンウはまだ32歳というから、驚く。

f:id:grappatei:20141003111915j:plain

主人公の元キャスター、ユン・ヨンファは、人気絶頂のキャスターだったが、不祥事で降格、今はラジオ番組を担当。今日も韓国の新税制について、視聴者からの意見を聞いていると、パクと名乗る男性と回線がつながる。新税制とは関係のない話を始めるので次の視聴者を呼び出すものの、このパクが割り込んで、とんでもないことを話し始める。嘗て漢江にかかる麻浦大橋補修工事で命を落とした仲間への大統領の謝罪を断固要求、謝罪なき場合は大橋を爆破するというもの。

f:id:grappatei:20141003112016j:plain

いたずらと思い取り合わなかったところ、ズシーンという響き。窓外を見ると、そこには煙を上げる大橋が。

 

これはトクダネとばかり独占生中継でポイントを稼ぎ、あわよくばキャスター復帰を狙おうとする。局長↓も駆けつけ、同じようにこれで70%超えの視聴率を確保すれば、取締役への道が拓けると胸算用。どいつもしたたかである。

f:id:grappatei:20141003200026j:plain

さっそくユンをキャスターにして、生中継を始める。犯人との駆け引き、警察、大統領府との緊迫のやりとり・・・高視聴率は間違いないとほくそ笑む二人だったが・・・次々に思いがけない展開が。やがて・・・・

f:id:grappatei:20141003200125j:plain

⬆️こんな結末を誰が予想できたろう。犯人を甘く見ていたため、取り返しのつかない事態に。まさか自分のいるビルが倒壊しようとは。斜めになりながら呆然と外を見るユン。この後、犯人と対決。何とまだあどけなさが残る若者で、父親の仇を取るつもりだったようだ。狙撃された犯人が落下するのを見ながら、自分の手に犯人が残した起爆装置のボタンをゆっくり押すのだった。

#82 画像はALLCINEMA on lineから