ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

第7回静岡国際オペラコンクール入賞者記念コンサート

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ゲスト出演の高橋絵理さんのブログでこのコンサートのことを知ったのが3日前。慌てて、高橋さんにチケットを取ってもらった。もちろん、入賞者については、知識ゼロであったが、十分堪能できる内容であった。とりわけ第1位の鴫原奈美さんの演唱には唸った。身体全体から湧き上がるような発声は、この方の将来性をたっぷり窺わせてくれるものだった。

第2位の韓国人ユン・キフンさんも、さすがというか、日本人歌手にはない何かを感じさせる。この人もかなりの大柄で、風貌といい、北の国の将軍を思わせ、思わず笑いそうになった。舞台度胸も満点、さらに終演後、挨拶でロビーに出てきた時に少し会話したが、日本語はちょっとだけだが、英語は普通に喋るし、誠に愛想がよい。現在、ロサンゼルスで活動中らしいから、既に目は海外を向いている様子。

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ゲストのお二人、三度も舞台に登場、しかも結構重い選曲。とりわけトスカ第1幕のシェーナの後、鴫原さんの「氷のような・・・」は、かなり短めのアリアだから、すぐまた登場して、今度はまったく異なるキャラクターを演じるのは、結構厳しかったろうと思われた。

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ただ一人の白人だったアナスタシア・コジュヴァローヴァさんは、珍しくカザフスタンのご出身。ちょっとだけ話したが、今も自国で研鑽しておられるとか。旧ソ連邦出身のオペラ歌手は少なくないが、カザフ人は比較的珍しいのではないか。ご覧の通り、なかなかの美貌。手足も長く、一段と舞台映えがする。歌は、多少荒削りな部分もあるが、高音域は無理なくきれいな発声で印象に残った。

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