150514
冒頭、ヴェルディ協会の理事から10分以上に亘って当協会の活動などについて解説があった。また、オペラの歴史などにも詳しく触れながら、大変有意義なトークとなった。
ベルカント・オペラの作曲家としては、ロッシーニ(1792)、ドニゼッティ(1797)、ベッリーニ(1801)が挙げられるが、これにヴェルディ(1813)を加えることには、多少時代的な差はあるとは言え、さほど抵抗がないと思われるとのこと。
19世紀の半ばから後半にかけて、ベルカントは衰退していくが、その背景には、オペラをはじめとした声楽作品が、技巧的装飾から、より内面的、劇的で力強い表現を中心としたスタイルに変化していったこと、聴衆の好みもまた時代の変化に伴って、作品同様の変化を見せたことが挙げられる。
とは言え、ヴェルディの楽曲には、ドニゼッティなどの影響が明らかに見られるなど、関連性が指摘できるのも、また事実だろう。
今回初めて拝聴する歌手が多かったが、みなさん、素晴らしい技術を披露されていた。これからどれだけ成長するのか楽しみだが、こうした貴重な原石は、これからの磨き方次第だろう。その点、佐藤優子さんはすでに一頭地抜けている印象。モノが違うなぁ、と改めて感心させられた。
表参道に面するカワイ・パウゼホール。天井が低いし、わりに狭い空間だから、かれらのものすごい声量だと、若干持て余し気味となる。弦楽ぐらいが丁度よいのだろう。手前右のオッサン、歌手たちの熱演ぶりに大興奮で、椅子ごと後ろに下がってきてしまう。いずれにしても、この位置での写真撮影はやめた方がいい。
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