151117
数年前、NHKの番組で偶然その存在を知ったZAZ、独特のしゃがれ声が妙に心に響く歌手である。単なるシャンソンでなく、ジャズとのフュージョンとでも言うのか、しみじみ聞かせるのも悪くないが、アップテンポの方により魅力があるように感じる。それと抜群のスキャット、さらには影響を受けたとされるエンリコ・マシアス風のオリエントを感じさせるコブシには、いっぺんで悩殺される。
あのピアフの再来などと、時折キャッチフレーズを打っているが、まったく別の種類の、新種の歌手だと思える。
今回の舞台では、キーボード、ギター、ベース、ドラムズ、トランペットという編成で臨んでいるが、曲によってはここに中川英二郎(トロンボーン)などの日本側の超売れっ子ジャズメンが加わって、派手な演奏を繰り広げて、大満足。
休憩なしで2時間たっぷり、途中、何度もスタンディングを促されて、ついでに唱和もさせられて、年寄りには、結構ハードなコンサートだった。
ラストは、Les Champs-Elyséeの大合唱。下の動画は、彼女が日曜日の朝に好んで路上ライブをやっていたと言われるモンマルトルでの演奏。