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ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ボッティチェッリと彼の時代展」へ

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月に一度の高齢者無料日なので、勤務の後、上野へ。4時頃だったが、急に風が冷たくなった。

ボッティチェッリはこれまでも何度なく開催されているが、今回は、かなり本格派で、ウッフィーツィ始め、パラティーナ、ポルディ・ペッツォーリ、フィラデルフィア、ワシントンなどから数多くかき集めてある。ほとんどが板にテンペラ画である。中には壁から引っ剥がしてきたフィレンツェのオニサンティ聖堂にあった「書斎の聖アウグスティヌス」まで。

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入口を入ると真っ先に飛び込んでくるのがこの作品。「ラーマ家の東方三博士の礼拝」(ウッフィーツィ)注文したラーマも右側中段あたりに描かれているが、他にもメディチ家の人々、また右側最前列の目立つ位置にちゃっかり自身の姿を入れるという抜け目なさ。

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これもまた有名な作品「美しきシモネッタの肖像」。これがなんと丸紅の所有というから、驚く。鮮やかな朱色が特徴的。

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ポスターにもなっているこの作品、「聖母子(書物の聖母)」はポルディ・ペッツォーリのもので、以前何度も見ているが、久しぶりに再会して、その精緻さと静謐さに改めて感動。他の作品に比べて、色調も特に美しいし、細かい金の配置がまた素晴らしい。上の作品とは対照的な落ち着いたブルーを使用していて、これが作品にえも言われぬ気品を与えているようだ。

他に師匠筋に当たるフィリポ・リッピに作品も多数。この二人の作品は、時に混乱するほどよく似ている。師弟だから、当然といえば当然なのだが。またフィリピーノ・リッピ(名前からして、息子とすぐ分かるが)も、当初、ボッティチェッリに師事したということだから、同じような作品を描いている。のちに腕が上がると、師をライバル視したらしい。

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「受胎告知の大天使ガブリエル」。フィリピーノ・リッピの力作。

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こちらは告げられた方の「受胎告知の聖母マリア」。普通、このテーマは、一枚に描かれるのだが、珍しく、それぞれ別の作品として描き、並んで展示されている。

今回は十分な見ごたえを感じて、約1時間ほどで会場を後にした。