ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

若手テノール、金山京介さんを聴きに

 160316 「未来からくる演奏家を聴く会」vol.230は、今、人気上昇中の若手テノールのホープ金山京介さん。230回も続いているとは結構大変なシリーズだろう。つい先日、ハムコンで訪れたばっかりの南麻布セントレホールが会場。行ってみて驚いた。なんと95%は女性だった。女性ファンが多いにも程があろうというもの。尤も、伴奏のピアニストの吉田貴至さん(愚亭所属の合唱団の先生でもある)もまた人気者ではあるが。この二人、たまたま同じ大学出身の先輩、後輩という間柄。

最近も、金山京介さんの故郷、松江市でリサイタルをした際の伴奏も吉田さんが務めたそうだ。息が合っているのだろうが、5年も先輩に伴奏をしてもらうのが、緊張の一因でもあるのか、盛んに先輩に気を使っている様子が微笑ましかった。

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型通り、前半に日本歌曲など軽めのもの、後半にイタリア歌曲、オペラアリアなど。声質は、リリコレッジェーロかな。とても生きのいい歌唱で、初々しさを感じる。ヴィヴラートは、やや細く、ローランド・ヴィリャソンを思わせる。曲それぞれの情感、曲想をもう少し考えて歌ってくれれば尚良かったと思える演目がいくつか。まだ30歳と若いから、これからどれだけ進化するか、とても楽しみな歌手がまた一人。

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アンコールには珍しく「愛燦燦」、さらにもう一曲、オー・ソレ・ミオで締めた。上は歌い終わった瞬間。ものすごい甲高いブラーヴォ(黄色い、いや紅いか)が飛び交った。

蛇足だが、このコンサート・シリーズ、何度か来ているが、冒頭に主催者がこの会の沿革や趣旨をジョークを交えながら説明されるのだが、初めての時はまだいいとして、多少ご自身の自慢話や昔話などが絡んでくるので、これが長い!んで、チト苦痛。

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