ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「リリーのすべて」

160321 原題:THE DANISH GIRL 英・独・米合作 120分 監督:トム・フーパー(「英国王のスピーチ」、「レ・ミゼラブル」)

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こんなに哀しい作品とは思わなかった。途中からかなり泣けてくる。最近多いが、これもまた実話をベースにした作品。

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画家同士のカップル。夫は風景画、妻は人物画とお互いに得意とするところを棲み分けている。だからうまくいっているのか。仲のいい夫婦で、子供はいないがすでに6年。

ある日、妻が、制作中のモデルが来れなくなったからと夫、アイナー(エディー・レッドメイン)に足だけでいいから、”女”になってくれない?とダメ元で頼むと、意外やあっさり引き受けるアイナー。⬆︎ついでにドレスも着てみたら?とさらにふざける妻ゲルダ(アリシア・ヴィカンダー)。

冗談じゃない拒むアイナーだが、次の瞬間、体内に”異変”を感じるアイナーだった。これが悲劇の幕開けだったとは!!

まさかの展開に大いに戸惑うゲルダだが、一旦動き出した運命の歯車は、もう止まることを知らない。

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お互いに対する愛は深まりこそすれ、薄らぐことのない二人。アイナー(リリー)は、もう行くところまで行くしかない。

脚本もカメラも素晴らしい。それとコスチュームも豪華絢爛で、女性でなくても、目が勝手に楽しむ。

レッドメインは、昨年のアカデミー主演男優賞を取ったばかりだが、受賞こそ逃したが、本作でもノミネートされるほどの演技。一方のヴィカンダーは堂々、助演女優賞受賞だから、この二人の演技を見るだけでも、この作品の値打ちはある。

#21 画像はALLCINEMA on lineから。