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ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」

映画

160330

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つい最近見たばかりのカンバーバッチ主演作「シャーロック、忌まわしき花嫁」が、分かりにくく、見終わった後味がかなり悪かったので、口直しに本作を観る気に。

耳は遠くなり、目も天眼鏡が頼り、記憶力もガタ落ちで、相手の名前が覚えられず、カフスに書いておいたりする。気力も萎え、なんとか持ち直そうと、ロイヤルゼリーや山椒(英語とPrickly ashというのは初めて知った)を求め、隠遁した家の庭で養蜂に精を出したかと思うと、山椒入手もあり、日本に出かけたりもする。

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かつての名探偵の名声をほしいままにしていた時代はとうの昔、今は齢、93に達しちゃっている(これを74歳のイアン・マッケランが名演)という、まことに意表を衝くシャーロック・ホームズの設定だ。

ワトソンもとっくに亡くなり、今はイングランド南部、ドーヴァー海峡を見下ろすサセックス州のシーフォードにある田舎家にひっそりと、家政婦マンロー夫人(ローラ・リニー、「真実の行方」、「目撃」の頃の、あの可愛らしかった女優と同一人物には到底見えない。それもそのはず、もう52歳だもの。それにしても、随分どっしりと肉付きが良くなったものだ)、それとその息子、ロジャーと暮らしている。

思い返せば、解決できなかった最後の事件だけが心残りで、繰り返し、脳裏に去来したり、夢にまで出てくる。

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ま、いわゆるシャーロック・ホームズ物とは明らかに一線を画した作品だが、それはそれで、また十分楽しめる。ロジャーをやる子役の表情が実に素晴らしい。それとサセックスの風景が見事に捉えられていて、見終わって清々しい気分に。

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また、終戦間もない日本を訪れた際の撮影も、なかなか興味深いものがある。多分、進駐軍が撮影したフィルムを元に東京の街並みを再現しているようだ。みょうにリアリティーがある。真田広之も、何度も英語の作品には出ているから、手馴れたもの。母親役や、父親役に、どうも日本人でないキャスティングをしているらしく、ちょっと気持ちが悪い。

#24 画像はALLCINEMA on lineから