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ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「山河ノスタルジア」

映画

160517 監督はジャ・ジャンクーだが、プロデューサーと音楽は日本人市山尚三半野喜弘

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いい作品に出会えて、大満足。時代は、1999, 2014, 2025と、過去、現在、未来の設定、舞台は中国内陸部、上海、そしてメルボルン。離婚した夫婦と一人息子の姿を四半世紀に亘って描く。

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主人公のタオは三角関係の末、ジンシェンと一緒になるものの、生き方の違いから離婚。親権を得たジンシェンは息子と繁栄の象徴、上海へ。

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父親の葬儀に、上海から息子のダオラを呼び寄せるものの、自分をマミーと呼ぶ息子に失望、葬儀を終えて息子を一人上海へ送り出すタオ、再会することはない我が子に、自分の家の鍵を渡し、いつでも帰って来ればいいからと。

やがてメルボルンに移住した父子、すでに成人に達しているダオラは、もはや中国語も喋れず、父親との意思の疎通もままならない危機的状況。救いの手を差し伸べる香港出身の中国語教師にいつしか思慕の情を持つように。

一人っ子問題、親子の確執、子供のアイデンティティー、今の中国人なら、まさしく身につまされる諸問題を盛り込んだストーリー展開。

1999年の映像は、実際にその頃に撮影していたらしい。冒頭、スタンダードサイズの画面で、当時に雰囲気がよくできている。40分ぐらい経過した頃、やっとタイトルが出る。そして多分、その時に画面サイズが変わったと思うだが、気がつかなかった。気づいた時には、すでに大型画面になっていて、この辺りがうまいねぇ。

冒頭、軽快なGO WESTのリズムに合わせて若者たちが大勢でノリノリになって踊るシーンがあるが、終幕も雪降る中で、タオが一人、やはり同じ曲に合わせて踊るシーンが出てくるという憎々しいばかりの演出で、エンドロール。GO WESTは、これ。

タオに扮したチャオ・タオは、昨年のイタリア映画「ある海辺の詩人 - 小さなベニスで -」で見事な演技を見せたのを思い出した。

本作のオフィシャル・サイト→http://www.bitters.co.jp/sanga/

#39 画像はALLCINEMA on lineから。