160620 所属する合唱団を指導していただいている先生のお一人、星野恵里さんが出演されるので、錦糸町まで出かけた。
この団体の公演は今年の1月に続いて二度目となるが、4,000円ポッキリで、ハイライトとは言え、本格オペラが見られるのは、まことにありがたいこと。それにしては、前回もどうだったが、入りが6割程度と芳しくないのは、残念。多分、宣伝にも、あまり金がかけられない台所事情がありそうだ。
主宰者が上に書いているように、ストーリーを凝縮し、濃厚なエッセンスだけを抽出して構成しているから、下のように、どちらの名作オペラも、びっしりとアリアが並んでいて、得した気分。出演者は、それだけ大変だろう。多分、ギャラも大したことはないだろうから。
「リゴレット」は、主要キャストはもとより、モンテネーロ、スパラフチーレ、そして星野恵里さんが演じたマッダレーナなど、マイナーな役どころも、全員しっかり歌われていて、もちろんBravissimiだった。
ところが、演目としては、愚亭が一番好きな「イル・トロヴァトーレ」の方、むろん皆さん熱演はしているのだが、申し訳ないけど、やや空回りの印象を受けてしまうのは、やはり出演者たちの完成度の問題かも知れない。それぞれのパートで、高音域も出すことは出されるのだが、一本調子で余裕がなく、正直、聞いているのが辛かった。「お前、一体いくら払ってんだよ!」とお叱りを受けそうだが、さらに研鑽を積んでいただきたく、敢えての辛口コメント、許していただきたい。
それだけ、この演目は超難度であり、主要キャストを揃えるのが、どれだけ大変なことか。そこに果敢に挑戦した勇気、心意気には大喝采を送りたい。
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