ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「マネーモンスター」

160622 原題もMoney Monster 米 95分 監督はジョディ・フォスターだが、長編劇場用としてはこれが4作目。女性監督が得意とするような内容ではないだけに、かなりの意外感。

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最近やはりハリウッド製で「マネー・ショート」という作品もあったが、この所、現在のアメリカを象徴するような貧富格差問題を取り上げた作品が明らかに増えている。

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⬆︎番組ディレクター、パティ(ジュリア・ロバーツ)も、目の前の状況の把握に手間取るが、その後、テキパキとスタッフに指示を出し始める。

人気の投資情報テレビ番組、「マネーモンスター」放映中に、突如ピストルを持った男、カイル(ジャック・オコンネル)が乱入する。

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⬆︎こうしたチャラい役作りはうまいねぇ、ジョージ・クルーニーは。

人気司会者リー・ゲイツジョージ・クルーニー)が以前番組中で喋った儲け話をそのまま信用して、全財産をつぎ込み、すっからかんになったのが襲った理由。しかもこの模様を全米に生中継させることで、自殺覚悟の恨みを晴らそうというわけだ。

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ところが、カイルとの長いやり取りの中で、リーも、番組スタッフも、次第にある巨大な陰謀に気づき始め、リーはカイルを逆に利用して、陰謀を暴こうと、カイルから強要された自爆ベスト着用のまま、決死の脱出を試みる。

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陰謀の黒幕の秘書、ダイアン(カトリーヌ・バルフ)も、番組中、コメント求められ、苦悩することに。やがて自分のボスが黒幕であることを知るに至って、番組に協力する側に回る。

やがてテレビ局のビルから出たリーはカイルを逆に人質に取ったような格好で、NYの路上に出て、黒山の人だかりの中、”黒幕”のいるビルへ移動し、クライマックを迎える。

95分という短い尺で、見せ場をたっぷり作った技はやはり大したものと言える。ただ、どうでもいいような挿話を挟んだりしたのは、惜しかった。経済用語も結構出てくるけど、それへの理解が不十分でも、たっぷり楽しめる作品。

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⬆︎演技指導をするフォスター監督。なかなか堂にいっている。

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⬆︎今やハリウッドを代表するような名優二人。「オーシャンズ11」、「オーシャンズ12」などでも共演していて、息の合ったところを見せる。

ダイアン役の、アイルランドはダブリン出身、177cmと長身のカトリーナ・バルフ(Caitriona Balfe アイリッシュゆえか妙な綴りだ、がなかなか魅せてくれる。

#51 画像はIMdbより。