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ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「二ツ星の料理人」

映画

160624 原題:BURNT 101分 米 監督:ジョン・ウェルズ(「エデンより彼方に」、「8月の家族たち」など。製作総指揮が多く、監督作品は10本程度。)

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これまで数多くの料理や料理人を扱った作品を見ているが、本作は間違いなくベスト3以内に入る。ストーリーは単純だが、料理を作っているシーンの撮影法、カメラアングルが秀逸。それに登場する厨房がスタイリッシュの極みで、その中で、次々に生み出されていく料理の数々は、まさに芸術作品!

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相当多くのプロの料理人が撮影に関わったらしいが、さもありなん。主人公のアダム(ブラドリー・クーパー)は言うに及ばず、脇役陣の手さばきもまことに流麗、胸のすくような場面の連続で、感嘆あるのみ。料理はほぼ全てがヌーヴェル・キュイジーヌだったが、やはり映像的にも正しい選択だろう。

腕は確かで、料理に対する感性も人並みはずれて優れているのに、反面、傲岸不遜、協調性に欠けるなどの性格ゆえ、様々なトラブルを引き起こした過去を持つアダムが、やっとそこに気づき、最後は、仲間たちと緊密に連携しながら、ミシュランの三ツ星を勝ち取るという、単純・明快な展開。

主演のクーパーだが、8歳の頃に将来は俳優かシェフになると決めていたらしく、料理は普段から相当やっているようだ。従って、本作の主人公には、これ以上の適役はないし、8歳の時の夢を同時に叶えてしまった形に。流暢にフランス語をしゃべるシーンがあるが、これも撮影に合わせて、たちまちマスターしたらしいから、天性のものかも。

俳優陣が凄い。米、仏、独、英、伊、アイルランド、スェーデンとまことに多彩。ユマ・サーマンはどこに出ていたか、とうとう気づかなかった。それほど面変わりしてしまったのだろうか。最近多作のアリシア・ヴィカンダーは、本作では、実につまらない役で、チト気の毒。

#53 画像はIMdbから。