ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「われらが背きし者」

161108 原題:OUR KIND OF TRAITOR 2016 英仏合作 108分 原作・製作総指揮:ジョン・ル・カレ(85歳)監督:スザンナ・ホワイトナニーマクフィーと空飛ぶ子ブタ 2010以外、劇場版の作品なし)

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平凡な文学部の大学教授(ユアン・マクレガー)が妻(ナオミ・ハリス)と休暇で過ごすマラケシュのホテルで、偶然(?)知り合った男(ステラン・スカルスガルド)がロシアのマフィア。しかも、自分と家族の命が危ないと告げ、帰国次第、USBをイギリスのスパイ機関であるMI6に渡して欲しいと。なんで自分がそんなことをしなきゃいけないと当然訝しがるものの、ま、なんとなく引き受けてしまったもんだから、さあ大変。ただ渡したから、失礼します、とは行かない。

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⬆︎果たせるかな、空港で厳しい尋問に遭う二人。カミさんに呆れられるまでもなく、いくら世間知らずの大学教授とは言え、あまりにも不用意だ。

かくして、恐ろしい”世界”に身を置くことになってしまった男とその妻。

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⬆︎ラストシーン。結局、当のロシア人(ステラン・スカルスガルド)は、英国へ飛ぶ途中で、ヘリが撃墜されてしまい、これでせっかくの大学教授の奮闘も水の泡と思われたのだが・・・。豪華な装飾を施された、ロシア人からのお礼のピストルの弾倉から出てきたのは、陰謀の全貌を暴くメモ。

舞台は、マラケシュ、ロンドン、パリ、ベルン、フレンチアルプスと激しく移動する。「ありえない」、「そんなバカな!」と思いつつ、いつしかすっかり画面に魅入られてしまう。

#82 画像はIMdb、およびALLCINEMA on lineから