ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

創作オペレッタを観に

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かつて、7,8回は通ったことのある神田岩本町で営業していたオペラサロン「トナカイ」、何年か前に浜松町に舞台を移して主催公演をしている。イタリアンレストラン「サン・ミケーレ」という、やや目立たぬ場所のビルの5階だから、あまり立地がいいとは言えないが、そこが新しい会場だ。ただ、食事付きが原則なので、初期の岩本町時代とは少しばかりシステムが異なる。

ここはこれまで一度も来る機会がなかったが、フォローしている青栁・江口夫妻が出演というので、自分の誕生日の二日前ということもあり、かみさんを連れて、早めの誕生日ディナーと洒落込んだ。

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事前情報で、演出の三浦安がかなりハチャメチャな構成・演出を考えていると聞いていたので、びっくりはしなかったが、出演陣のコミック・センスには改めて感嘆あるのみ。

もともとこの夫婦、そういうお笑いに対する優れた感覚があることは知っていたし、これまでも何度かお笑いの舞台に紛れ込んだような錯覚を覚える舞台も見ているが、今日は、冒頭からそのセンスが全開!加えてエリカ役の倉本絵里もまた優れた歌唱力とお笑いセンスで、舞台を盛り上げ、終始抱腹絶倒。

それにしても江口二美の方は、そもそもお笑いに行くかオペラ歌手に進むか人生の岐路に立たされたらしいから、かなり本格派だけど、ご主人の青栁素晴がここまで笑わせてくれるのかと、少しばかり意外だった。

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ご覧のように、全体に「こうもり」をベースにして構成された歌喜劇と思えば良い。時折、真面目になって「歌に生き、恋に生き」、「復讐の炎は・・・」、「見よ、恐ろしき火を」などの名アリアが含まれるが、多分歌う側もだろう、こちらもリアクションに戸惑うことも。今まで散々ヘラヘラしていて、急にこうした名曲、難曲に切り替えるのは、結構大変だったと思う。

プログラムの2nd Stageの前に〜お祝い〜とあるのは、この月に誕生日や記念日を迎える来場客のために、出演者が当該テーブルへ行って、Happy Birthdayを歌い、その後、歌手たちと一緒にカメラに収まるという、まあお定まりの趣向。あらかじめ写真を撮られることを予想していなかったおかみさん、もっといい格好をしてくれば良かったと。後の祭り。この時の写真は、後日掲載予定。(かみさんの許可が取れればだが)

ともあれ、かみさんも大喜び。久々に夫婦共々、大いに笑った夕べとなった。

#47(文中敬称略)