ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ピーターラビット」

180521 PETER RABBIT  米 95分 原案・製作・脚本・監督:ウィル・グラック

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世界中に知られている絵本作家ビアトリック・ポターが創り出したキャラクターの中心にいるうさぎのピーターを主人公にして、北イングランド湖水地帯の中心地、ウィンダーミアを舞台にして、実写とアニメを驚異的なCG手法で融合させてコミカルに描くアドベンチャー・コメディー。

冒頭から大自然の中でのびのび生活する動物や鳥たちの動きが細やかに描写され、とりわけうさぎたちの表情の素晴らしさには、手放しで笑え、ほろっとする。

ポター女史はこの作品をいったいどのように評価するかと考えるだけでも楽しくなる。自分がこの世に送り出したピーターたちをこんな風にしちゃうなんて、と嘆くか、それともここまで実写を絡めて楽しい作品に仕上げたことに拍手を送るか。

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アニメーターたちはどれほどうさぎたちの表情と動きを研究したのだろう。顔面や身体全体の細かい動きが究極にリアルである。

舞台は北イングランドだが、撮影はオーストラリアのニューサウスウェールズのどこかで行われたそうだ。湖水地方での撮影許可が下りなかったことは十分考えられる。あそこらへん一帯はナショナル・トラスト指定で観光客も多いし、はなからあそこでの撮影は考えてなかったろう。ま、でも雰囲気はよく出ていたから、ロケハンには拍手だ。

実写での出演となったメイン・キャラクターでは、ドーナル・グリーソンアイルランドサム・ニール北アイルランド、ビアだけ地元オージーローズ・バーンが演じている。ちなみに監督のウィル・グラックは、ドイツ系姓だが、ニューヨーク出身のアメリカ人。

本作は、世代を超えて誰でも楽しめる作品に仕上がっている。実際、どれだけ笑ったろう、最近では久しぶりに声を出して笑った作品。

#38 画像はIMDbから