ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

R.シュトラウスを聴く@サントリーホール

180619

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時間調整を兼ねて、まずはカラヤン広場に面するAUX BACCANALESで食前酒とオムレツで少しだけ腹ごしらえ。今日は睡魔を恐れ、ギネス一杯だけにとどめる。

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R.シュトラウスだけで構成されたプログラム。歌劇「カプリッチョ」や「薔薇の騎士」は何度か見たことはあるし、交響詩の中では「ティル・オイゲンシュピーゲルの愉快ないたずら」や「ツァラトゥストラはかく語りき」、「英雄の生涯」ぐらいは聞いたことがあるが、比較的自分には馴染みが薄い作曲家。

まあ、それにしても、楽器編成が凄い!大編成というか、珍しい楽器がさまざま登場する。そして、他の作曲家が考えもしなかったサウンドを創り出して楽しんでいたのだろう。

ドン・キホーテ」では、見たこともないような楽器が奥に鎮座していて、残念ながら奏者が後ろにいるから、動きが見えない。なんでもウィンド・マシーンという楽器で、文字通り風の音を鳴らしていたのだ。ただ、自分にはそれは聞こえなかった。

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カプリッチョ」の前奏曲と月光の音楽では、11分の演奏時間の半分以上は第2バイオリンを除く弦楽第1プルトの6人だけで演奏するという、これなども、結構珍しい演奏である。

また、最後の演目では、奥に鍵盤打楽器が2台見えていて、1台は普通の鉄筋でマレットを叩いて演奏していたが、もう一台のグロッケンシュピールについては、終演部で打楽器奏者二人掛かりで、バイオリンの弓らしきもので音板の縁を上下させて鳴らすと言う特殊な奏法を披露。初めて見る光景だった。

この39歳という若さのマエストロ、その名もコルネリウス・マイスターという新進のドイツ人。マイスターはイタリア語にすればマエストロであるから、運命的だ。

開演前に楽団員が入場すると同時にマエストロが登場して、全員が着席するのを待つというスタイル。というのも、下のチラシの説明を見れば分かるように、黙祷の代わりに演奏するためのスタンバイだったようだ。洒落たことをやるもの。

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演奏されたチャイコフスキーの「くるみ割り人形」に「情景/冬の松林」という曲があること、知らなかった。普段聴いているのは、全部で15曲もある中のほんの一部でしかないのだ。バレエを見ていないから、知らないのも無理はない。

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