ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「検察側の罪人」

180828 脚本・監督:原田眞人

f:id:grappatei:20180829115601p:plain

まずはよくできた作品である。予告編を何度も見ていて、これは本編をすぐ見ようと思っていた。

雫井脩介の原作は読んでいない。映画作品としてもシャープな組み立てが見事!原田眞人監督の手腕が光る。同時に、主演のこの二人の演技がなかなか魅せる。スマップと嵐という超人気グループの構成員だったのが、まことに立派な役者をやってる。もともと才能があったのだろうが、たいしたものだ。

f:id:grappatei:20180829120106p:plain

脇を固める助演陣もみな一様に素晴らしい!とりわけ時効事件犯人役の酒向 芳(さこうよし)がうまい!それだけにずっしりと見応えのある作品に仕上がっている。さらに言えば、撮影のキレがいい。ひさしぶりに手応えあるミステリー・サスペンス邦画に出会えた。

欲を言えば、日頃から一切の私情を排して正義を貫くことを標榜する超エリート検察官が、まさにその私憤に突き動かされる余り、なんとしても時効になった”事件”の犯人を別件の殺人事件で死刑にというのは、チト無理筋過ぎるだろう。

蛇足ながら、上の写真には含まれていないが、東風万智子(旧名 真中 瞳)も端役で登場しており、クレジットもされていた。

#63 画像は作品HPから。