181229
1週間前に労音第九で東京文化会館で歌った第九の締めくくりはこれ!今年だけで4回目の第九(通算10回目)となる。これで、自分の中では第九の歌い納めにしようと決めた。
歌える人は、極端な話、当日ゲネからの参加でもOKとは聴いていたが、2度ほど練習に参加した。やはりマエストロがどのような振り方をするか、ドイツ語の発音はどうするか、事前に確認しておかないと不安でもあるし。
結果として、1週間前以上の出来栄えになったと思う。歌ったことのある人がほどんどであり、あちこちの合唱団で活躍中の顔見知りが少なからず、失礼ながら、労音第九に比較すると、かなりの差を感じざるを得なかった。やはり第九を歌うには140人ぐらいがちょうどいいのだろう。
古澤マエストロ、とても好感の持てる方でしかも気さくかつチャーミング。振り方も分かりやすく、こういう方の指導で歌えるのはありがたいことだ。最後のPRESTISSIMO、超特急で、これまで歌った第九ではおそらく最速。最後に、会場も和しての「蛍の光」で幕。
独唱者では、テノールの澤崎一了が飛び抜けて素晴らしかった。この人、声もガタイもかなりの大型で、日本のオペラ界で期待の星の一人であることは疑いもない。自分は4列目だったからいいようなものの、その前の列で、彼の後ろに位置する団員の中にはソリストたちが歌い始めると、彼のおかげでマエストロが見えなくなる人もいて、体を右に左に寄せていたのが気の毒だった。
このオケ、実に素晴らしい!とりわけ、マエストロ自身がコンバス奏者でもある理由からか、弦の低音部の効きがよく、4楽章の例の箇所、出だしは鳥肌もの!
⬆︎カーテンコール。右端は合唱指導の高森義之(ザルツブルク在住)合唱団の中央、後ろから2列目に。
ところで、この会場、東京文化会館オープンの10年後、1971年のオープンというから、まもなく50年。1,600近い座席数は魅力だが、いかんせんそろそろ改修が待たれる。舞台裏、楽屋周りも薄汚れているし、なぜかどこもかしこもタバコ臭いのには閉口する。
いちいち靴を脱いで入る控室の使い勝手の悪さよ!多目的ホールだから、仕方ない。和室控室は初めての体験。
(文中敬称略)