ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「こうもり」@たましんRISURUホール(立川)

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青栁素晴出演というので、我が家からは結構な距離にあるこのホール。以前は確かアミュー立川という名前で、その時代に数度行ったことがある。最寄駅は西国立なので、あえてのんびりと南武線を利用した。

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両組とも充実したキャスティング

開演15分ほど前に自席へ。ほどなく1200席もあるホールがほぼ満員になったから驚いた。地元の行政、協賛企業が相当力を入れている恒例のシリーズだからだろう。これだけ入れば、遠日側も一段と熱がこもるのは当然。

オケの響きもいいし、合唱団もかなり手慣れた演唱という印象を受ける。独唱陣に目を向けるとお目当の青栁素晴は、今回も堂々とした、というより過去散々演じて来ただけの風格を感じさせる歌唱と演技。コミカルな演技も受けること!何度か床に思いっきり転倒するシーンがあり、意外に身のこなしが柔らかいのだ。

ロザリンデの鳥海仁子、初めて拝見・拝聴するが、見栄えも歌も素晴らしい。きっちりとした振る舞いはすばらしい。フランクの大川 博、歌もさることながら、かなりひょうきんな演技が笑わせる。青栁と組むことが多い(同じ国立の先輩・後輩)。いろんなギャグや寸劇を入れて、一人でかなり笑いを取っていた。

オフロフスキーの鳥木弥生は、もはや日本のメゾでの地位を不動のものにしている、いわば大物。たっぱもあるし、この役にはぴったり。アルフレード吉田 連、幕が上がるとすぐ登場し、歌うのだが、かろやかに発声できる高音域の響きがこの歌手の「売り」だろう。

アデーレの佐々木麻子も自分には初めてだが、声質的にはぴったしだ。雰囲気的にはイマイチから。もっとやかましく、はなやいでもよかったような気がしたが。

台本も地元客狙いが見え見えだったが、このくらい笑わせてちょうどいいのが「こうもり」。だいたい日本の観客は大人しく見過ぎる傾向があるから、じゃんじゃんふざけて欲しい。その点、松山いくおがやったフロッシュは成功だろう。

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FBからお借りした画像です。

#13 文中敬称略