ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「運び屋」

190319 THE MULE (ラバから転じて麻薬の運び屋という俗語)米 116分 製作・監督・主演:クリント・イーストウッド (間もなく満89歳!!)

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これが90間近の人の作品かと思うと驚嘆しかない。これも実話に基づいた作品。くそまじめな老人だからバレにくいという理由から麻薬団から運び屋を頼まれ、まんまと12回も成功させて大金を手にするが、結末がちゃんと用意されている。

 

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花をこよなく愛する男がまさか麻薬の運び屋とは、誰も思わないところがミソ。

主人公のアール(クリント・イーストウッド)は、もともとヘメロカリスという一日花栽培農園経営で成功したのだが、通信販売の隆盛とともに、農園をたたまざるを得なくなる。そんな折に、舞い込んだ”美味しい”話に乗るのだったが・・・。

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今日もルンルン、麻薬を乗せてひたすら走る、走る。

家族のことは奥さんに任せっぱなしで、やたら外面(そとづら)だけはいい、かなりいい加減に生きてきたアールだが、晩年に至りやっと家族の大切さを知り、悔い改め、家族の元にもどるというお話。

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ダイナーでたまたま隣あわせたのは、麻薬団を追う刑事ベイツ(ブラッドリー・クーパー

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12年以上も父親と口をきかなくなっていた娘もやっと心を開き始める。

適度な緊張感を前面に漂わせながら進行していくストーリーも、終演部でいっきにしっとりとした雰囲気に包まれていく。クリントの一人芝居と言っていい作品。

メキシコの麻薬王に扮したアンディー・ガルシアは、クリントの作品にはどんな役でもいいから出させてほしいと言っておいたらしい。

クリントはハイウェイを走行中、ラジオをかけっぱなしで次々とカントリーやらウェスタンやらが聞こえてくるが、これに合わせて延々と歌いまくる。これがまた彼の音楽性の高さを示すシーンになっている。

この作品が最後の作品にならないことを祈らざるを得ない。ちなみに娘役のアリソン・イーストウッドは実の娘。

#14 画像はIMDbから