190508 BOY ERASED(消された少年)115分 米 原作:ガラルド・コンリー、製作(共)・脚本・監督:ジョエル・エドガートン
アメリカのある地方都市。父、マーシャル(ラッセル・クロウ)は謹厳実直の牧師、母、ナンシー(ニコール・キッドマン)は従順、貞淑な妻、恵まれた家庭環境で素直に成長した一人息子のジャレッド(ルーカス・ヘッジス)は何不自由なく楽しい学園生活を送っている。
そんな絵に描いたような幸せな一家に出来(しゅったい)した”事件”こそ、大事な一人息子がゲイだと告白したこと。絶対に受け入れがたいマーシャルは、さっそく長老たちと相談した結果、ジャレッドを矯正施設に入れることで、ナンシーの運転する車で施設へと。
ところが、何が施設内で行われているか、外部のものには知りようがない。実体験したものだけが知るおぞましい、その矯正の実態が徐々に暴かれていく。そして、ついにジャレッドが取った行動とは・・・
父とは最後まで和解に至らなかったものの、ジャレッドに最大の理解を示す母親とはいい関係を保ち続けられたようだ。
エンド・クレジットが流れると、原作者及びその両親の映像が映される。なるほど、彼らに似せての俳優選びだし、メイクであり、コスチュームだと合点が行く。二コール・キッドマンがド派手な衣装で次々に登場するので訝しく思ったが、そういうことだったのだ。
ニコール・キッドマンとラッセル・クロウはオージー(ニコールはアメリカ生まれ、ラッセルはNZ生まれだが)で日頃から親しいらしいが、共演は初めてではないかな。ついでに、監督のエドガートンもオージーである。ニコールは現在52歳だが、相変わらず美しい。一方のラッセルは55歳、本作のためにかなりのデブに変身している。
タイトルロール、ジャレッドを演じるルーカス・ヘッジスはまだ21歳だが、確かな演技力には驚嘆する。日本公開作品9本に出演している。
エンド・クレジットで、その後、ジャレッドは”夫”と元気に暮らしていると出て来るが、その後に、さらに驚愕の事実が・・・
#31 画像はIMDbから