190825
以前合唱団でお世話になった指揮者、神成大輝はまだ22という若さで、しっかり指揮者への地歩を固めつつある。その後も何度か彼の演奏会に我が合唱団員たちと出かけている。
今日、普段聴く機会があまりない演目が並んだ演奏会が、晴海のトリトンスクエアにある第一生命ホールで開かれ、午前中の合唱練習の後、蒲田から勝どきまで脚を運んだ。
第1曲は珍しいデンマーク人の作曲家の作品で、初めて聞いた。重々しい弦の低音部から始まり、いかにも北欧的な雰囲気を奏で、演奏会の序奏部としてはぴったりの演目。
2曲目も初めて聴くが、実はつい最近も芥川也寸志の交響曲を川崎で聴いたばかりで、ある程度は予測可能ではあったが、なんとも若々しさの漲る曲想。これが戦後まもない、彼がまだ芸大の学生時代の作品であると知って、才能の早い開花に驚かされる。
後半、今日のメインであるシベ2は、すでになんどか聴いているが、この若い楽団員が演奏するには、いささか重々しいバックグラウンドもった作品なのだが、見事な弦の響きと、それに呼応する管がよく鳴っていて、壮大なフィナーレにいざなわれ、ひとしきりブラーヴォが飛び交った。
アンコールはシベリウスのアンダンテ・フェスティーヴォ。弦楽による心に染み入る小曲。
#55 文中敬称略