200327 ALL IS TRUE 英 101分 製作・監督・主演:ケネス・ブラナー
サー・デイムの称号を持つ3人のシェイクスピア俳優による競演が見もの。
1613年、ロンドンにある劇場グローブ座が舞台装置の不手際で焼け落ち、20年ぶりに故郷のストラトフォード・アポン・エイヴォンに戻ったシェイクスピアの晩年を描く。
まだ幼児だった期待の一人息子を亡くし、悲嘆にくれるシェイクスピアは連日、繰り言に明け暮れる。老妻アンは淡々としているが、二人の娘、とくに嫁入り前の次女はそんな父親にあからさまな反抗心と、死んだ弟に対する嫉妬心から、激しく父親を詰る。
美しい風景の中で、あの偉大な作家がごくありふれた家族問題で悩む姿が、どこか物悲しくもおかしく、親近感をもたらす。
ともあれ、3人の演技が見られるだけでも、本作は見る価値がある。アン・ハザウェイは実際にはシェイクスピアより8歳年上だったそうだが、ジュディ・デンチはケネス・ブラナーより26歳も上とは知らなかった。
撮影はストラトフォードではなく、バッキンガムシャーにあるドーニー・コート。ここは、これまでも数々の歴史ドラマが撮影された土地ということだ。
#15 画像はallcinemaとIMBdから