三大交響曲の後は協奏曲。三大という呼称はみな結構好きで、別に誰かが決めたわけでなく、当初は仕掛け人がいて次第にそいう風に伝わっていっただけの話。最近では三大テノールというのが稼ぎまくって、パヴァロッティの死で終了。次の三大テノールは出て来ない。
話はどんどんそれるが、世界三大美港なんていうのも、リオ・デ・ジャネイロ、ナポリ、香港となっているけど、これもいやシドニーだ、いやサンフランシスコの筈とかいろんな説がある。
この三大協奏曲、日本だけ、あるいはサントリー・ホールだけのことかも知れない。よく分からない。ともあれ、いずれも人気が極めて高い協奏曲であることは間違いない。
今回は日本人の若手の代表格の3人の競演ということになった。なかでもヴァイオリンの郷古君はまだ16歳というから、恐れ入る。しかも、遼君似の風貌で、人気でることは間違いなさそうだ。
愚亭もこれらの3曲は大好きの部類だが、わけてもドボルジャークのチェロ協には堪らない「郷愁」を感じてしまう。どの楽章も惹きつけて止まない強烈な磁力を感じる。
3者3様に見事な演奏だった。若さゆえの気負いがあるのは当然、これからの活躍を楽しみにした。
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