140326 ブロガー特別内覧会へ出かけた。➡展覧会詳細
冒頭、本展の企画担当者である主任学芸員の斎藤慎一氏からの解説で、大変珍しい展覧会であることを知らされた。そう言えば、こういう切り口の展覧会には行ったことがなかった。日本の都市景観がアジア、とりわけ東アジアで、どういう位置を占めるのか、特に江戸と京都に照準を絞り比較しているところが、誠に斬新。具体的には、アジアの伝統的都市づくりである都城制に比べて、江戸時代の都市の独自性と共通性などを探っている。
今年が当博物館開館20周年に辺り、都市博物館であることから、都市景観に着目し、これを掉尾を飾るにふさわしいものにしたつもりと、かなり自信を持っておられる印象だった。斉藤氏が長年密かに暖めていた企画らしいことが言葉の端々に窺い知れた。
本展の大きな特徴の一つは、大きな展示物が多いことが挙げられる。チマチマしたものはほとんどなく、それだけに、借り出して来る苦労は並大抵ではなかったろう。例えば⬆これ。台徳院銅製燈籠 1対 寛永9年(1632)東京都江戸東京博物館蔵
入口付近の重要文化財 十二都市図世界図屏風
第2章は「洛中への系譜 〜都市の中心と周辺〜」数々の貴重な古い都市図が展示されている。
江戸城常盤橋門の欄干橋を飾った擬宝珠(ぎぼし)
各家伝来の具足類がずらりと並ぶのはまことに壮観
出口付近、最後のコーナーは、「エピローグ 〜都市図屏風〜」ということで、各地の門外不出的屏風が展示されている。今回は9都市から借り出したものを、前期後期に分けて展示してある。
ところで、東照宮と言えば、徳川家康を祀る神社で、愚亭も日光と久能山ぐらいしか知らないのだが、全国に実に30カ所ぐらいある。ここに登場する紅葉山東照宮とは、江戸城の中にあったもので、現在は上野東照宮として移築されている。
なお、掲載した画像は、当館から特別な許可を得て撮影したものです。