141220-21 オペラ「椿姫」を見るための京都一泊旅行。応援している江口二美さんが出る舞台で、京都春秋座に出かけたのは昨年夏の「マダム・バタフライ」に続いて二度目のこと。
土曜日、お昼の「のぞみ」で京都へ。駅近くのセンチュリー・ホテルへ投宿。駅に隣接しているから、何かと便利この上ない。折から本降りだったけど、駅からほとんど濡れないで行けるのはありがたい。冬のこの時期でも、市内のホテルはどこも頗る混んでいて、やっと取れたのがこのホテルだった。
一時期流行ったアトリウム・スタイル、つまり6階までが吹き抜けになっている。653号室は、眺望が京都駅の方を向いている。
奥の方には八条口にあるホテルが見える。鉄道好きにはたまらない景色が眼下に広がる。10月、フランス旅行でいくつかのホテルに宿泊したが、やはり同クラスで比較すると、国内のホテルはあらゆる点で、実にきめ細かい技を見せる。今更ながら、日本のホテルの好さを痛感。
↑なかなか洒落たリトグラフは本物。Burdoncというサインがあるが・・・。
午後は特に観光に出かけるのも寒いし、事前に予約してあった南座へ。京都暮れの風物詩の一つらしい「吉例顔見世興行」
夜の部は4時半開演。30分ほど前に南座へ着いたら、ちょうど昼の部を終えた客が出てくるところへ、夜の部の客が詰めかけ、大混雑。東京の歌舞伎座と違って入口が狭く庇もないから、傘を広げたまま押し合いへし合い、大変な騒ぎ。やっと席を着いてから、今度は幕内弁当を買うために売店へ行くと、ここでも大混雑。あれこれ選んでいるうちにどんどん品切れになり、最後は奪い合いのような状態でやっと確保するような塩梅。
↑「まねき上げ」られた看板を撮りたかったが、雨で断念。これは歌舞伎座HPからお借りした画像。
さて、夜の部も4演目。4時半から9時までの長丁場。でも、それぞれ見応えたっぷりの演目で、すっかり堪能できた。「仮名手本忠臣蔵」の幸四郎、「お祭り」の片岡仁左衛門、「鳥辺山心中」の中村橋之助、「爪王」の中村勘九郎、七之助兄弟、魅せてくれました。
翌、日曜日は有難いことに、打って変わって快晴で、暖かい。「椿姫」の開演は午後2時なので、昼は昔の職場仲間夫妻と会食することにしてあった。その前に、東西線「東山」で下車して、京都市立美術館へ。
駅を出て小道をしばらく行くと、白川の清流が流れている。脇道を辿って数分で岡崎公園。正面奥に朱塗りの大鳥居が見える。
この堂々たる建物が市立美術館。浅井忠などの作品(常設)が見たかったのだが、1階では焼物「京焼歴代展」、2階は改組第1回日展が開かれていて、常設は見られないとのこと。仕方ないので「日展」を見ることに。さすがに見応えたっぷりの作品ばかり。とりわけ感心したのは審査員でもある歳嶋洋一朗の「マヘレの跳ね橋」⬇️
少し早めに出て、「京甲屋」(境町通蛸薬師上る)へ向かうも、道を間違えて15分も遅刻する始末。「これだから田舎者は」と会食相手から叱られたが、確かにその通りだ。
こんなおしゃれな料理が次々と。
フランス製、ホーロー引きの超ヘビー級鍋で知られるクルゼが、こんなお洒落な陶器も作っているとは知らなんだ。
そこからいよいよオペラ会場の京都造形芸術大学へ向かうことに。ところが、運悪く、全国高校駅伝開催当日。午後は男子が走るため、各所で交通規制があるという。一時は電車で行くことも考えたのだが、早めにタクシーで出ることに。なんとか会場近くまではたどり着けたのだが、会場を目前にして道路が渡れない。
右手奥がオペラ会場の京都造形芸術大学。走っているのは最後を走る沖縄の選手。この後、白バイ、救急車、関係者車両、パトカーが行き過ぎ、やっとここを渡る許可が出た。開演15分前のこと。