ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「椿姫」@京都春秋座

141221

f:id:grappatei:20141223093109j:plain

ご贔屓のソプラノ、江口二美さんが出演する舞台とあって、京都までカミさんと出かけることに。昨年の夏は同じ春秋座で「マダム・バタフライ」を見たが、今回は待望の「椿姫」本公演だ。

f:id:grappatei:20141223103905p:plain

今回のダブルキャストのお相手も、奇しくも前回と同じ川越塔子さん。

f:id:grappatei:20141223104059j:plain

主役陣、全員が関西出身という、郷土色濃い布陣になった。

タイトルロールとしては、蝶々さんも結構きつかったと思うが、ヴィオレッタは更に過酷な印象。歌唱の技巧や演技もさることながら、強靭な体力が要求されるから、日頃から喉ばかりか、身体も鍛えておくことは必須。非情な世界だ。

蝶々さんでは、大学付属ホールとしては珍しい花道があるので、その特徴を生かした演出が効果的だったが、今回は回り舞台やセリを巧妙に使った演出が殊更素晴らしかった。

伴奏はフル編成のオーケストラと行きたいところだろうが、費用の関係から、弦5本とエレクトーン2台という編成。それにしても、オケのあらゆる楽器の音色を出せるエレクトーン、STAGEAの威力、まざまざで、特に違和感はなかった。

第1幕は、終盤に例のソプラノの聴かせどころが控えているので、聴く方も緊張していたが、そこは経験の強み、うまく捌いてくれて一安心。以降、徐々に調子を上げ、終わってみれば素晴らしいヴィオレッタだった。

終演後は、長丁場を歌い終わったばかりというのに、寝衣装のままロビーに出て、集まったファンと交歓。地元ファンは元より、我々のように遠くから駆けつけるファンも少なからずで、果てしない撮影会にホールスタッフから「そろそろ」と声がかかるほど。

                     f:id:grappatei:20141223110107j:plain

#60