ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ジュラシック ワールド」

150806 JURASSIC WORLD これまで公開されたシリーズ作は一応、全部見ていて、いずれも十分楽しめる作品だったが、本作は、やはり”ベッカク”である。それにしても、スピルバーグが製作総指揮以外にクレジットされていないのは意外。監督のコリン・トレヴォロウはもっぱら短編作家であり、長編で日本公開されたものは皆無。

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とてつもない、と言うか途方もない映画がまた一つ、誕生。C.G. って本当に凄い世界を我々に提示してくるようなったものだ。それだけに、こういう作品は、家でDVDで見るのはあまりにもったいない。2Dでもいいから映画館で見るべし。3DやIMAXで見ればさらに迫力を増すのは違いないが、目が慣れてしまえば大したことはない。+400円のコスパをどう考えるかだ。

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⬆︎ラプトルの飼いならしに必死のオーウェンクリス・プラット

いよいよリアルさを増した恐竜たちだが、地鳴りのような唸りや、ザラッとした皮膚の質感など、気味の悪いほどの迫真力が画面いっぱいに広がる。同時に人間のちっぽけさも、あからさまになる。

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⬆︎DNAのいいとこ取りで、”最強”という触れ込みで造られた新型恐竜インドミナスがその辺にいるかも知れない中、そんな事態はツユ知らず、このジャイロスフィアというガラス張りの球体ヴィークル(スピルバーグ考案らしい)で、のんびりと見物中のグレイとザック(クレアの甥っ子たち)。迫り来る最大の恐怖が、すぐそこに!

過去のDNAデータから、様々な特性をピックアップして、新しい恐竜を作り出す科学者の一人、クレアを演じているブライス・ダラス・ハワードはミスキャストだろう。好みの問題と言ってしまえばそれまでだが、なぜこのような魅力に乏しいデブ女優を抜擢したのか、多分、名匠ロン・ハワードの娘という七光りゆえのことと勝手に想像している。コスチュームもひどいが、ハイヒールで野山を必死に駆け巡るって、あり得ないんじゃないの。

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⬆︎オーウェンとクレアが球体を見つけた時は、すでにこのざま。甥っ子二人の命は・・・諦めざるを得ないのか。それにしても、こんなところで、ハイヒールか?!

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⬆︎ジュラシックワールドの中枢にはインド系や中国系が。

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⬆︎ここでオマール・シーに出会うとは思わなかった。チラッとフランス語が出るから、フランス系カリブ諸国のどれかの出身という設定だろう。

という次第で、冒頭から見せ場がたっぷり。中でも、終盤のインドミナスvs.T-rex、それに途中からモサザウルス(海中の怪物)がからむ場面が最大の見せ場。こういう作品は、理屈抜きに面白いの一言に尽きる。

#61 画像はIMdb、及びALLCINEMA on lineから