160310
184回目とは、またすごいシリーズだ。(それにしても、この長いホール名、なんとかならぬのか)
今回のおめあては岸 七美子さん。数年前に突如、新星のごとく登場(2010年、二期会新年会でチャルダッシュを歌われたhttp://grappatei.exblog.jp/13475160/)。歌唱もさることながら、お人形のような容姿も相まって、あれよあれよという間に人気ソプラノになってしまった。ただいま、トリエステ(北部イタリア、クロアチアとの国境付近の港町)で研鑽中。
同じ埼玉出身、芸大の先輩でミラノ、パルマで留学中のバリトン、原田勇雅さんとのドゥオコンサート。二人とも在伊の身、今回のコンサートの打ち合わせは、もっぱらトリエステ・パルマ間のメール交換で済ませたとか。
さて、久しぶりに聞く岸さん、「ある晴れた日に」で、いきなり圧倒された。以前と比べればはっきりわかるヴァージョンアップ。凄まじいばかりのエネルギーを感じざるをえない。ただ、天井が低く狭いホールゆえ、もう少し抑え気味だった方が、この曲の情感がもっとうまく伝わったのではないかと思う。
まあしかし、それにしてもだ、ヴェルディからワグナーまで網羅したこのコンサート、確かに”熱きオペラ”には違いない。
原田さんは、前半こそ、オヤ!という感じがしないでもなかったが、後半はエンジン全開、見事だった。
アンコールは、岸さんが「ラ・ボエーム」からQuando m'en vo、原田さんが「タンホイザー」からAbendstern「夕星の歌」、そして最後に二人でO Sole Mio(!?)。ソプラノとバリトンで??いや、悪いけど、この歌はテノール以外には歌って欲しくないというのが正直な感想。ともあれ、盛りだくさんで充実の2時間でした。お疲れ様!
#11