160703 今年1月に事業登録したばかりの団体の、いわば旗揚げ公演。目指すは、事務所の垣根を取っ払って、若手、ベテラン歌手を融合させた公演ということ。代表はテノールの岡田直樹さん。趣旨、大賛成だし、こうした団体がこれからも増えて、オペラを気楽に、そして安価に楽しめる機会が増えることがオペラファンにとっても何より。
お昼にサントリーホール(ブルーローズ)で「ドン・ジョヴァンニ」をたっぷり楽しんでから、渋谷へ移動。大和田文化総合センター6階にある伝承ホールへ。
最近、まったく聴く機会がなかった鐡由美子さんから久しぶりにご案内をいただき、確か10年ほど前に、千駄ヶ谷の東京二期会スタジオで聴いた超高音、超難度の歌声が忘れられず、馳せ参じた。しかも演目が、「イル・トロヴァトーレ」からの二重唱、「魔笛」からの夜女、「リゴレット」から三重唱と来れば、これは滅多なことでは外せない。
いやはや、往年の輝きは増しこそすれ、いささかの衰えも知らず、参りました!そして、特に高音域の連続フレーズにおける、寸分の狂いもない音の確かさは、やはり超一級品!今や、二児の母ゆえ、多少ふっくらされたかなという程度で、まあこれからが公私ともに円熟の極みなのかも。
下の動画は、トロヴァトーレからの二重唱、Udiste。ブルガリアの名花、ライナ・カバイヴァンスカとピエロ・カップッチッリという珍しい組み合わせ。かなり晩年の録画だろうが、それでもカバイヴァンスカの気品あること!ちなみに、彼女はNHK招聘イタリア歌劇団第7回(1973)で来日しており、日本人ファン、特に男性をメロメロにさせている。中盤の聴かせどころ、Vivràの前にちょっと間が空いたことと、かなりゆっくり目なのが気にはなるが、名盤だ。
鐡由美子さん(左)と、右は「愛の妙薬」からの二重唱、「リゴレット」からの四重唱を歌われた、同じくソプラノの西谷衣代さん。
6階のフォアイエに出演者全員(?)が集合されたので、一枚撮らせていただいた。前列中央が主宰者の岡田直樹さん。「道化師」のカニオ役の衣装姿。
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