161106 合唱練習を終え、団員たちと蒲田駅近くの中華でランチを取った後、アプリコへ。開場時間ちょっと前に行ったら、20人ほどの列。そばに列の整理をしている小柄な男性。どっかで見たことあるなあと思っていたら、幕が上がると、颯爽と燕尾服で舞台に登場。そう、マエストロ久保田昌一、まさにその人!面白がってやってるのか、単にスタッフが足らずにマエストロ自ら整理係を買って出たかは不明。
バーバー:エッセイ第1番
フンメル:トランペット協奏曲
指揮
久保田昌一
ゲスト出演者
アントニオ・マルティ(米・チャールストン交響楽団首席トランペット奏者)
初回以来2度目になるが、この楽団の演奏会がユニークなのは、その料金決定システム。今回は1,216円以上なら、いくらでも聴衆が納得する金額を勝手に決めて封筒に入れ、終演後、スタッフに渡すという仕組みだ。今回の1,216をどう決めたのか、上の説明では、「新世界より」に因んでいるらしいが、ちょっと今のところ思い当たらない。HPで後日発表するらしい。(後日、当団の公式ホームページでの発表によると、「新世界より」がニューヨークで初演されたのが、1893年12月16日だったことによるそうだ。)
「新世界より」は愚亭が最も好きな演目の一つなので、毎回、楽団ごとの演奏ぶりが楽しみ。今回は、かなり速い演奏ぶりで、特に2楽章の例の、最も有名な旋律のイングリッシュ・ホルンの入りの速さに、いささか驚かされた。
そのしばらく後に来るコンバスの8小節ほどの割りに長いピッツィカート、そして終演部の最前列、第1プルト8人だけが静かに、消え入るように奏でるストリングスのすばらしさに、今回も酔った。
フンメルのトランペット協奏曲、今回初めて聞いたが、いやぁ〜いい曲だ。演奏もうまかったしね。この人、スペイン人で、東響でもしばらく吹いていたらしいから、たぶん以前、ミューザ川崎で聞いたことがあるハズなんだけどな。顔は覚えていなかった。
聞けば、すぐ分かるが、ハイドンかモーツァルトを聴いている錯覚を覚える。無理もない、ヨハン・ネポムク・フンメルはその二人から手ほどきを受けていたとウィキペディアに載っている。残念ながら、当のアントニオ・マルティの演奏しているYouTubeは見つからなかったが、実に立派な吹きっぷりだった。