180401
地元合唱団の団員が出演することもあって、行くことになった。聴く機会も割りに少ないし、合唱で歌ったこともないので、興味、大ありの舞台。マエストロ砂川の米寿記念コンサートでもある。豪華なソリスト陣も知っている方々ばかりで、それも楽しみだった。
迂闊にもこのマエストロのこと、ほとんど何も知らなかったが、解説を見ると大変な大御所ではないか。ソプラノで、主催のオフィス・アプローズを立ち上げられた稲見里恵は、その秘蔵っ子でもある。
オフィス・アプローズは年に数回、このような規模の演奏会を開催してきているが、その都度結成されるのがコア・アプラウスという合唱団で、自分が所属する合唱団のメンバーはそこにほぼ毎回出演している様子。この秋にも興味深い公演があり、合唱団員を募集しているようだが、練習会場が少しばかり遠いので、今の所二の足を踏んでいる。
モーツァルトのミサは30分程度の演奏時間だが、後半のシューベルトはちょうどその倍の演奏時間。前半は、あまりの心地よさで何度か睡魔に襲われたが、後半はしっかり聴いた。
上の解説によれば、1828年、亡くなる(腸チフス、梅毒?)数ヶ月前に作曲したというから、どのような想いで作曲活動をしていたのかと思うと、切なくなる。当然ながらモーツァルトのそれとはまったく異なる曲想で、暗く激しい。とりわけアニュス・デイなどは、「これが?」と思うほど。次は自分でも歌ってみたいと思いで聴き終えた。
すでに足元がおぼつかないマエストロに優しく手を差し伸べるアルトの喜田美紀の姿が印象的。⬆︎は3度目のカーテンコールで、まっさきに退場するソプラノの稲見里恵。男声陣、向かって左から山下浩司(バス)、川久保博史(テノール、なぜかチラシから名前が抜け落ちている)、岡本泰寛(テノール)。
#22 文中敬称略