ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「三軌展鑑賞とラオス会の会食」

180517 毎年恒例のイベントだが、年々集まる会員数が減り始めているのは、年齢的には防ぎようがないのだが、寂しい限りである。

今回も、まずはT画伯所属の三軌展を鑑賞してから、新宿へ移動し、ラオス会指定の銀座アスター新宿賓館で2時間ほど会食するパターンが続いている。

T画伯は愚亭とは50数年前、横浜から同じキャビンで渡欧、行き先まで同じペルージャという奇縁で、以来、途切れることなく交流が続いている。

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自分の作品、「ヘスペリデスとペルセウス」を説明するT画伯。こうしたギリシャ神話をテーマにした作品を15回連続で出品している。ギリシャ神話によほど精通した人でないと、彼の意図するところを汲み取るのは至難。

今年の作品には例の三女神が登場、誰が一番美しいかを競う話で、黄金のリンゴやら、カブトやら空かける翼やら、もろもろこの話には欠かせない小道具も登場する。極細の筆を用いて丹念に描いているのはこれまでも貫いて来た手法で、近くに寄って仔細に観察しないといけない。

さて、所属する三軌会とは、数ある芸術団体の一つだが、会員数や鑑賞客動員数でもベスト10にランクされる名門団体。

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戦後間もなく旗揚げしたという老舗団体である。

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今年も飽きずに海だけを描く大鎚 隆。同じ海を描いても、常に独特の味わいがあり、好きな画家の一人。

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横須賀幸正、今回は「わだつみ」というタイトルだが、彼もテーマは不変。

愚亭が最も気に入っている春田光一が今年は出展していないのが、まことに残念。彼の昨年出品の作品は、「波打際」。巧みで素早い筆さばきと色調の素晴らしさは毎度のことながら群を抜いていたというのが愚亭の感想。

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三軌展は絵画部門だけでなく、写真、彫刻、工芸と主要4部門を丹念に見て歩かないといけないのだが、お後のスケジュールもあり、駆け足で鑑賞せざるを得ず、残念なことだ。

この後、千代田線、副都心線を乗り継いで新宿三丁目へ出て、会場へ。たっぷり2時間、芸術、歴史、社会、旅行などなど、トピックスは多岐に及び飽きることがない。来年の新年会での再会を誓って、散会となった。

愚亭はこの後、T画伯と一緒に、上野のトーハクへ。

(文中敬称略)