180812
毎年、フィナーレだけは欠かしたことがない。今年はまた変わった演目を並べている。
アメリカ人作曲家特集というわけだ。珍しい最終日になった。期待していたのはチューバ協奏曲だ。(テューバという表記はどうなのだろう。わざわざそこまでと思うし、これまでチューバで通ってきたことを考えればいささかの違和感あり)ま、そんなことはともかくとして、大変愉快な経験だった。
そもそもこの楽器のための協奏曲があるとは知らなかった。それほどの超低音楽器である。最低音部辺りの音は、音程というよりただバリバリという音にしか聞こえないし、ズンと身体が震えるような衝撃を受ける。
ところで、この演奏者、かなりの大柄で軽々とチューバを抱え込んで登場。そう言えば、今やあらゆる楽器を女性が奏でる時代だが、さすがにこれだけは男の領域と言えよう。女性演奏家が皆無とは言わないが、極めて珍しい。ついでながら、シンバルも女性が鳴らしているところを見たことがない。あれもよほど体力がないと振り回せない楽器だ。
今日の演目は全体に管楽器、打楽器が大活躍。とりわけパーカッショニストが忙しく動き回るしたたく楽器も実にさまざまで、それを見ているのがまた楽しかった。
バーンスタインのディヴェルトメントの中で、フルート2管、ピッコロも2管で、さらに二人のピッコロ奏者が立ち上がって吹く場面もあり、珍しいシーンに遭遇した。また、ミュートが多用されたのも、ジャジーな演目ゆえか。ちなみにチューバのミュートは巨大なコーンで、これを着脱するところがなかなかユーモラス!はめ込むと、電気釜のごとき物体が朝顔に乗っているという図式。
「着飾ってきらびやかに」というのがこれまでの呼称だったが、今日は「着飾って浮かれましょ」に改題されていた。原題がGLITTER AND BE GAYだから、後者がセーカイだろう。
この有名なナンバーを幸田浩子が、例によってそつなく歌ったが、マイクが前に立っていたのには驚いた。オペラ歌手は基本的にマイクは不要品なのだ。ただ、その後、ミュージカル歌手が登場して、ドゥオもあることからこういうことになったようだ。
中川晃教はミュージカル専門の歌手だけにマイクの使い方がうまい。その点、幸田浩子は近づくのか、遠ざけるのか、迷った微妙な位置で歌っていた。
舞台前面にモニタースピーカーが3台並んで設置されていたのも、フェスサマでは珍しい光景!
アンコールは名曲「トゥナイト」、これはなかなか素晴らしい二重唱であった。今年のフェスタ・サマー・ミューザの締めくくりにふさわしい演唱であった。
#47 文中敬称略