ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「女王陛下のお気に入り」

190215 THE FAVOURITE 120分 アイルランドアメリカ・イギリス合作 監督:ヨルゴス・ランティモスギリシャ人、45歳)

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キャプションの文字が面白い。ちょっと見にくいが。

まったく飽きることなくぴったり2時間、画面を見続けていた。実に多数の部門で主要映画賞にノミネートされ、かつすでに受賞もしている。作品賞、監督賞、美術賞、主演女優賞、助演女優賞・・・・etc.

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議会では権威をもって堂々と振る舞うが、次第に実力には翳りが。

この監督、まだ若いが、なかなかの敏腕!そして、3人の人気女優の競演が実に素晴らしい。コスチューム他、宮殿内のさまざまシーンの豪華絢爛さには目を奪われる。

ほぼ実話にそって作られているようだ。日本では、エリザベス1世やスコットランドのメアリーに比較すると、アン女王はそれほど知られていないが、案外あの時代の君主としては立派であり、また優れた実績を残していたことが分かる。

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本物の宮殿を使って撮影されただけに豪華さもひときわ。これも見どころの一つ。

ただ、プライベートな面では恵まれていなかったようだ。17度も妊娠して、早産、死産を繰り返し、まともに成人した子供はいなかったというから、壮絶な人生とも言える。

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アン女王を演じたオリヴィア・コルマン、本作のために16kg増量したそうだ。

そんな彼女が宮廷の奥でひっそりとなにをしていたかを、本作は想像を多彩に組み込みながら描いていく。

撮影したのはロンドン郊外のハットフィールド・ハウスとか。自分も行ったことがあるが、内部がこれほど豪華だったという知らなかった。一般公開しているのは、ほんの一部だったから、仕方がないが。

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エマ・ストーン、31歳と3人の中では一番若い。

彼女、他の二人が純粋の英国人に対し、アリゾナ生まれのアメリカ人だけに、やはり発音では苦労したのではないかな。がんばっていたけど、どうしても米語風に。

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広い庭園で、バードシューティングに興じる。

レイチェル・ワイズは、さすがの貫禄を示した。卓抜する演技は相変わらず。容貌は、すこし劣化したかも。

アン女王(1665-1714)(オリヴィア・コールマン)とは幼馴染のモールバラ公爵夫人、サラ(レイチェル・ワイズ)は、女官として宮廷内のさまざまな事務をテキパキこなすという腕利きの御側用人。時に、女王でも叱りつけるほどの実力の持ち主で周囲からも恐れられる存在。

実は、女王とはベッドでもっと深い仲にあるのだが、ある日、今は没落しているが、元は貴族でサラの従姉妹筋に当たるアビゲイルエマ・ストーン)が登場すると事態は次第に大きく変わっていく。

当初は殊勝に振る舞うが、次第に頭角を現し、やがて・・・・。なにやら、1950年のヒット作「イブの総て」を彷彿とさせる内容になっている。どこまでが真実か不明なれど、まことに見事にドラマ化した手腕には唸らざるを得ない。

映画の中では、サラの暗い運命を予感させるような終わり方ではあるが、彼女の子孫が後に英国を窮地から救う名宰相(ウィンストン・チャーチル)になり、未来の国王、ウィリアムになろうとは!

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豪華なスリーショット!

#7 画像はIMDbから

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